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県議会での取り組み2007年2月議会>かわの幸司議員の議案・請願に対する反対討論
県議会での取り組み

2007年2月定例会

かわの幸司議員の議案・請願に対する反対討論

(3月13日 本会議)

 日本共産党県会議員団を代表して、定県第1号議案、平成19年度神奈川県一般会計予算ほか25の議案、並びに請願第100号ほか6つの請願に対する所管常任委員会の審査結果に反対する討論を行います。

くらし、福祉、教育優先の予算に

 まず、はじめに定県第1号議案・平成19年度神奈川県一般会計予算についてです。
  新年度の県税収入は、保留財源80億円を加えると1兆797億円となり、過去最高であった1991年度の1兆930億円に迫る額となっています。しかし、新年度と91年度の税の内訳を比較すると、この間の2度にわたる法人事業税などの引き下げもあり、新年度の法人二税が1077億円も少なくなっています。一方、個人県民税と97年から導入された地方消費税を合わせると新年度が、1834億円も多くなっており、県税収入が大企業には減税、県民には増税となっていることを示しています。このように県民負担が増えているからこそ、新年度予算は県民のくらし、福祉、教育を充実させる予算にすべきです。ところが、新年度予算案は、こうなっていません。
  民生費では、県単独事業を含めた義務的経費が障害者自立支援法に基づく緊急対策を含め148億円増えているにもかかわらず、予算の増額は103億円に止まっています。この中で、障害者自立支援法による制度変更で、民間社会福祉施設運営費補助金は、3億8700万円削減されています。ところが、その代替え事業としての地域生活サポート事業費は1億9200万円となっています。また、地域作業所への1億4900万円が削減されていますが、地域作業所の制度移行に伴う支援策として組まれた、県単独の地域活動支援センターの事業費補助は、5227万円にとどまっています。結局、地域作業所や福祉施設の利用者へのサービス向上に使われてきた予算が2億9100万円も削減されることとなりました。
  また、小児医療費助成制度の拡充が求められているのに、県が市町村の多くが反対している一部負担・有料化導入に固執するために制度の拡充がされていません。
  教育費も同様です。中学卒業生が経済的理由に左右されずに高校の進学進路が選択できるように県の支援が求められており、日本共産党県議団は、入学時の学費負担を軽減する入学支度金の創設を求めてきましたが、新年度も入学支度金制度は創設されていません。
  更に、雇用対策費も極めて不十分で、商工労働部の若年者雇用対策関連事業費は、9033万円となっています。
  一方、大企業支援の施策の予算化を行っています。新年度は、インベスト神奈川施設整備等助成制度による助成金が、大企業3社に7億8950万円、中小企業10社に1億2660万円、合わせて9億1610万円が計上されています。この助成金は、2010年度には、大企業18社だけで65億8300万円にもなり、この額が7年間続くこととなります。2007年度の商工費、99億円の約66%にもなりますが、大企業に対する助成金が、県の商工費と比較しても異常に突出していると言わなければなりません。
  そして、重大な問題は、多額の財政支出が「企業の誘致と県内既存企業の再投資の誘発」の役割を果たしていないことです。
  今年2月の日刊工業新聞に知事の講演が掲載されています。知事はこの中で、「日産自動車のカルロス・ゴーン社長にお会いし、本社だけでなく日産の中枢機能全部を集約してくれと話した」「するとゴーン社長は決断が早い、本社も研究所もすべて集約してくれた」と述べたと書かれています。私はこの記事を見てわが目を疑いました。日産自動車の本社の移転と研究所の建設は、インベスト神奈川施設整備等助成制度が策定される以前に決められていたからです。日産自動車の厚木の研究所の土地の売買契約を青山学院大学と結んだのが、インベスト神奈川が策定される2年7ヶ月も前であったことは、先日の本会議の2005年決算の反対討論で指摘したところです。ところで、日産自動車の社長が、知事の要請にこたえてくれるというのなら、なぜ、日産自動車の子会社である日産車体湘南工場の一部閉鎖を止めるよう要請をしないのでしょうか。
  日産自動車の子会社である日産車体が2月2日に、湘南工場の一部を閉鎖して日産自動車の九州工場に移転することを発表しました。日産自動車が新工場を100億円で建設し、日産車体との間で賃貸契約を結ぶとのこと、この工場の一部閉鎖は日産自動車の企業戦略によっておこなわれています。この一部閉鎖で平塚市にある湘南工場では約700人から800人が異動の対象になるとのこと、地域経済に大きな影響を与えます。ところが、神奈川県は、一部閉鎖については何も言わないのです。これが松沢県政です。116億円の助成金を受け取る日産自動車が、一方では、自らの企業戦略で子会社の一部閉鎖をおこなう、この大企業の横暴なやり方は絶対容認できません。
  また、松沢知事は、同じ講演で、「インベスト神奈川をつくって富士フイルムと交渉したら誘致に成功した」と述べたとも書かれています。しかし、これも事実に反しています。2004年7月16日の神奈川新聞は、富士フイルムの新研究所について「開成町が用地売却にむけ、地権者を取りまとめ、仮同意にこぎつけた。区画整理事業では時間がかかるから町が直接地権者から土地を購入し富士写真フイルムに売却する方向に変えた。町長の話として『町としても雇用や税収、人口増などの効果は計り知れない』と述べた」と報道しています。この報道は、インベスト神奈川の策定以前に、富士フイルムが開成町での研究所の建設を決め、開成町が土地の買収を進めていたことを示しています。ですから、インベスト神奈川を策定して富士フイルムと交渉したら誘致に成功したというのは偉大な思い込みと言わなければなりません。また、富士フイルムは、新研究所の建設で69億円の助成金を受ける一方小田原工場と足柄工場で400人の人員削減を進めています。富士フイルムの古森社長が知事の要請を受けとめてくれるというのなら、なぜ、この人員削減については、中止を求めないのか。こういうときこそ現場に行って実態もつかみ企業に働きかけるべきではないかということを指摘しておきます。
  商工労働常任委員会に、操業を開始した13社の雇用数が示されました。この資料は企業別に数値を明らかにしていないものであり、十分は情報公開をしたとは決して言えませんが、この不十分な資料だけでも新規の県内常用雇用者、正社員が増えていないことが明らかになっています。13社の雇用者総数は16600人ですが、正社員が13300人、そのうち新規採用者700人、県外の事業所からの移転が3000人、県内の事業所からの移転がなんと9600人となっています。そして、新規採用者700人も県内からの採用者は不明ということですから、インベスト神奈川が県内の新規の正社員の雇用に結びついていないことになります。このようなインベスト神奈川施設整備等助成制度への予算化は認められません。
  知事は、公共事業削減といいながら、自動車専用道路整備費は、毎年度増やし、2007年度は、骨格予算なのに知事就任当初を上回る103億円を予算化しています。また、神奈川口構想による税関・出入国管理・検疫の施設、いわゆるCIQは長期的な展望として先送りし、連絡橋についても「羽田側と神奈川側を結ぶ道路の概略のルートと構造、事業主体と事業手法の方向性については、2004年のうちに取りまとめをして、広く県民のご意見を伺い、道路の計画を固めていきたい」と知事は述べていますが、いまだにルートが決まらないばかりが、構造物の建設ができず、ルート設定の不可地域があることが明らかになっています。知事がぶち上げた神奈川口構想の見通しが全く立っていないにもかかわらず、新年度の羽田空港再拡張の国への24億5500万円の貸付を予算化していますが、これは認められません。
  以上の主な理由により、平成19年度神奈川県一般会計予算には反対です。

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県立高校の削減はやめ、教員定数の削減はやめるべき

 次は、定県26号、神奈川県職員定数条例の一部を改正する条例についてです。「15の春を泣かせない」は神奈川の教育の基本的な立場でした。しかし、高校入試は今年も生徒たちにとって厳しい結果となりました。公立高校全日制の二次募集は、17倍の高い競争率となり、昨年の平均競争率の4.59倍を大きく上回りました。また、公立定時制の後期選抜でも昨年の競争率の0.59倍を上回る1.51倍になり、県教育委員会は緊急に210人の定時性後期選抜での定員を拡大しました。しかし、それでも競争率は1.27倍となり、このままでは、365人が不合格になります。こうした混乱は、中学卒業生が今年の春から増えるのにもかかわらず、松沢知事のもとで11校の県立高校の削減を決定し、この間、前期計画に合わせて県立高校の定員枠を減らしてきたことにあります。この結果、高等学校の教員定数は、2004年度と比較し新年度は、610人も減っています。このような職員定数条例は認めることはできません。

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働く青年のための支援策をもっと強化すべき

 最後は、請願についてです。請願第100号は、「神奈川の働く青年の実体をつかみ、改善・解決に向けた対策を求める」請願です。
  一生懸命働いても、生活できない賃金のワーキング・プア、いわゆる働く貧困層が青年に広がっています。この要因は、パート、アルバイト、派遣などの非正規の雇用者が青年の48%も占めているためです。こうした中で、民主青年同盟神奈川県委員会が街頭でアンケートを配り、個別にも配布して青年の仕事の実態調査をおこなったのは大変貴重であり、このアンケートの結果は、青年の仕事の実態を知るうえで有益なものです。しかし、この調査だけでは、神奈川県の青年の仕事の実態をきちんと調査し、それに基づいての対策を立てるべきです。県は「かながわの賃金事業」で青年の賃金についても調査をしているとのことですが、この調査は、常用雇用者30人以上の民間企業の常用雇用者が対象で、青年の48%を占めているパート、アルバイト、派遣については調査の対象になっていません。また、青年に働くもとが持っている権利を知ってもらうことは大変重要です。そのためには、労働手帳の一部をのせたもっと簡単なリーフなども作り、活用すべきです。更に、かながわ若者就職支援センターの地域版を県内各所に設置をすべきです。よって請願第100号は採択すべきです。
  以上、主な理由を述べ、私の反対討論を終わります。

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