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県議会での取り組み2007年2月議会>かわの幸司議員の決算反対討論
県議会での取り組み

2007年2月定例会

かわの幸司議員の決算反対討論

(2005年度神奈川県一般会計・特別会計歳入歳出決算分)
(2007年2月23日 本会議)

 日本共産党県会議員団を代表して、認第2号、平成17年度神奈川県一般会計歳入歳出決算及び同年度神奈川県特別会計歳入歳出決算の認定に反対する討論を行います。

県民の貴重な税金を大企業に垂れ流すインベスト神奈川

 まず、最初にインベスト神奈川についてです。インベスト神奈川施設整備等助成制度は、2004年12月から申請を受け付け、決算年度の2005年度は、申請件数が19件、認定が18件となっています。認定18件の内訳は、大企業8件、中小企業10件と大企業と中小企業がほぼ同数になっていますが、助成見込額は、大企業が300億5000万円と95.7%を占めています。
  神奈川県産業集積促進助成金交付要綱の第1条では、インベスト神奈川で助成金を出す趣旨として、「企業誘致を促進するとともに、既存立地企業の県内投資を誘発するため」としています。ところが、決算年度に認定された日産自動車の研究所建設は、この趣旨とは全く無縁であるにもかかわらず、産業集積助成金審査会で認定され80億円の助成金が出される見込みとなっています。
  2002年3月14日、日産自動車は、新しい研究所の敷地となる厚木市森の里の青山学院大学の跡地について、青山学院大学との間で売買契約を結んでいます。岡崎知事の時期、インベスト神奈川のイの字も出ていない時期です。当時の山口厚木市長は、この売買契約について「青山学院大学の移転は、文化的な面で残念でありますが、跡地に世界の日産自動車の新たな研究施設が立地されますことは、時代に即した土地利用につながるもので、研究学園都市として、また、経済的効果も期待され、本市のまちづくりと地域経済にとってプラスになることから心から歓迎する」とのコメントを出しています。そして、日産自動車は、この土地を2003年3月28日に購入し、所有権の移転を行っています。これらの事実経過は、2002年3月の時点で、日産自動車の新研究所の事業地が決まっていたことを示しています。
  ところで知事は、昨年12月にインベスト神奈川という本を出しています。忙しい中で200ページを超える本を出したことに敬服しているところですが、中身をみると一方的なインベスト神奈川の宣伝にすぎない本となっています。そして、この本の95ページに日産自動車の伊佐山副会長が、森の里の研究所建設に対して、「インベスト神奈川は、事業地選定の大きなサポートとなった」と述べたと書かれています。事業地とは厚木市森の里の青山学院大学の跡地のことですが、この土地の売買契約を結んだのが、先程ふれたように2002年3月14日、インベスト神奈川が策定されたのが、その2年7ヵ月後の2004年10月です。まだ、策定されていないインベスト神奈川がどうやって事業地の選定のサポートをすることができるのか。できるはずがありません。伊佐山副会長の発言は、事実とは違っており、助成金との引き替えの県に対するリップサービスであることを示しています。
  日産自動車は、2003年7月28日に松沢知事に対して、新研究所建設に関する環境影響予測評価書案を提出しました。県当局も認めているように「研究所を作る前提」で行われたことです。この環境影響予測評価書案には、2004年3月工事着手予定と書かれており、インベスト神奈川が策定される前に新しい研究所の工事に着手する予定になっていました。
  これらの経過を見れば、80億円とされる日産自動車への助成金が、要綱第1条に書かれている「企業誘致を促進する役割も既存立地企業の県内投資を誘発」する役割も全く果たしていないことは明らかであり、審査会が認定を行ったのは、助成金交付要綱の趣旨に反したことになります。
  知事は、インベスト神奈川という本を出した理由を、「行政の重要施策については情報公開と説明責任があると考えたからである」と述べています。しかし、認定の可否を決定する産業集積促進助成金審査会は公開されず、議会、県民にとっては闇の中での審査となっています。また、すべての企業の雇用者数や企業が県に提出した申請書も公表はされていません。これでは行政の重要施策について、情報公開と説明責任を果たしたとはとても言えません。
  決算年度における日産自動車の新研究所建設の申請に対する認定は、県民の貴重な税金を大企業に垂れ流すこととなり到底容認できません。

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かながわ環境整備センター(芦名産業廃棄物最終処分場)は、本当に必要だったのか

 第2に、県が横須賀市芦名に建設した「かながわ環境整備センター」についてです。かながわ環境整備センターの建設費は、決算年度が67億8092万円、総額144億5476万円となっています。この施設の建設は、最終処分場の残余量が少なくなっているということから、緊急補完的役割と民間のモデルとしての役割を果たすことが目的でした。しかし、この施設の完成後、時間があまり経過していないとはいえ、新たに産業廃棄物最終処分場をつくろうという動きはでていません。
  また、実際の受け入れ量の計画は、1年間で8万780トン。初年度である2006年度は、10ヶ月で5万6570トンとされてきました。しかし、実績は、7ヶ月で5938トン、10ヶ月に換算しても8483トンで、目標の約15%にしかなっていません。各種のリサイクル法ができたことと、事業者に県がつくった最終処分場が周知されていないためとの県当局の見解です。しかし、県の計画通りの受入量になっていないことは、県の計画がずさんであり、また、芦名に最終処分場を建設することが緊急でなかったことを示しています。また、初年度の収入予定の額、13億6333万円に対して、実際の収入額は1億5317万円となっており、県財政への新たな負担となっています。
  もともと芦名の地域に産業廃棄物最終処分場を県がつくることについては多くの問題がありました。豊かな緑を破壊すること、地域の圧倒的多数が反対していたこと等です。もともと、産業廃棄物行政における県の役割は、事業者に対して発生抑制を基本として指導をすることであり、この指導に重点を置かずに多額の事業費で最終処分場をつくったことが問題であったことをあらためて指摘しておきます。

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学童保育事業での市町への新たな負担は認められない

 第3は、放課後児童健全育成事業・いわゆる学童保育についてです。この事業は、児童の健全育成施策の1つとして新たに法制化され、98年4月から実施されてきました。2001年12月20日の国の通知「放課後児童健全育成事業の対象児童について」では、「原則として1年生から3年生」としていますが、この通知は続けて、「放課後の置かれている状況も勘案し、小学校4年生以上も積極的に受け入れるよう配慮されたい」としています。県は、この通知を市町村にも徹底し、対象年齢については、1年生から6年生としてきました。ところが決算年度の2005年度から1年生から3年生までとしてしまいました。この施策は、国庫補助ですが、県が補助しないと国庫補助もでないことになります。このため、これまで4年生を受け入れていた市・町では、その分は、市・町の新たな負担となっています。共働き家庭が増えている中で、これまでどおり6年生までを補助対象にすべきであり、決算年度に補助対象を3年生までにし、市・町に新たな負担をさせたことを認めることはできません。

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しっかりとした目標(計画進学率)を持ち、定員拡大を

 第4は、高校入試についてです。神奈川県の教育は「15の春は泣かせない」の立場をとり、高校進学希望者全員を基本的には受け入れる立場をとってきました。ところが、2003年度高校入試以降、定時制高校での多数の不合格者がでており、決算年度に実施された入試でも多数の不合格者が出ています。2005年度の入試にあたって県教委は、公私立高等学校協議会の場で、2年続けて定時制高校での大量不合格者をだしたことを踏まえて、また、生徒数や公立高校の進学実績なども考慮して、当初、全日制の定員枠を953人増やす考えを示していました。しかし、実際には、知事も参加して開かれた公私立高等学校設置者会議で、定員枠は33人しか増やさず、当初の県教委の考えと比べると、920人も少ない定数にしてしまいました。その結果、2005年度の入試では、全日制の受験で7500人の不合格者を出し、更に、定時制の二次募集で、またも多数の不合格者を出してしまいました。このことは、知事も出席して行った公私立高等学校設置者会議の協議の結果が的確でなかったことを示しています。また、2005年度の入試によって、2006年度の全日制実質進学率は、89.6%となり、35年前の水準に戻ってしまいましたが、この結果はきわめて重大です。更に、2005年度から全日制計画進学率を持つことをやめてしまいましたが、全日制の進学率を高めていくためには、しっかりとした計画を持って取り組むべきであり、改善すべきです。
  以上主な理由を述べ、認第2号平成17年度神奈川県一般会計歳入歳出決算及び同年度神奈川県特別会計歳入歳出決算の認定に反対する討論を終わります。

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