日本共産党神奈川県議団
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県議会での取り組み2006年9月議会みわ智恵美議員の一般質問と知事等の答弁
県議会での取り組み

2006年9月定例会

みわ智恵美議員の一般質問と知事等の答弁

2006年9月25日 本会議

教育について

89.6%の進学率をどう受け止めるのか

みわ議員
 次は教育についてです。
 今年の高校入試では、公立中学校卒業生の全日制高校への進学率が、35年前の水準以下に落ち込み89.6%となりました。これは、知事が提案して設置した公私立高等学校設置者会議で、県教委が提案した公立全日制での953人の定員の増員ではなく、逆に147人減らした38,000人の定員とした結果です。県教育委員会が全日制での953人の増員を提案したのは、全日制の定員枠を狭くしてきたことで、不合格になった生徒が、私学に行こうにも経済的な問題で行けず、高校で勉強したいとの意欲があって定時制への進路変更が多数出ていること、そのことで、高校進学の最後の砦である定時制で不合格者を多く出していることから、本来定時制に希望してきた生徒が学ぶことができなっていることを示し、全日制希望は全日制へ、定時制希望は定時制へとの思いからでした。しかしこの提案は受け入れられず、定員計画を決めて今年の最悪の進学実績を生み出したのです。
 この定員計画に合意した設置者会議の主宰者である知事として、今年の進学実績をどのように受け止めているのか、見解を伺います。

松沢知事
 次に、公私立高校の定員協議についてのお尋ねがございました。公私の定員協議につきましては、昨年2月に公私間の諸課題を解決するために設置した神奈川県公私立高等学校設置者会議の場で、様々な角度から議論を重ねてきたところでございます。平成18年度は、公私が協調し、生徒の視点に見合った定員計画を策定することや、全日制高校への進学実績を向上させるよう努めることなどを基本的な考え方として取りまとめるとともに、公立高校の入学定員計画について公私の合意が図られたところでございます。また、経済的課題を抱えた生徒が、公私立を問わず幅広く高校を選択できるよう、私立学校学費補助や奨学金制度の充実にも努めてきたところでございます。
こうした中で、平成18年度入学者選抜に置いて、全日制進学率が90%を下回る結果となったことは、設置者会議を主宰している私としても重く受け止めております。そこで、今回の入試結果も踏まえ、改めて今年度の設置者会議で協議を行い、今後、生徒の希望にそった進路が確保できるよう、公私がより協調して経済的な課題を抱える生徒や不登校生徒等への対応など総合的に取り組んでいくこととしたところでございます。

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私学への学費補助制度の拡充と入学支度金制度の導入を

みわ議員
 就学援助費受給者や高校奨学金申請者の増加、県立高校などの学費免除者増加の状況にみられるように、現在の県民の経済環境は悪化しています。私学進学には初年度には80万円から100万円のお金が必要です。今年度増額されたとはいえ、私学に通う生徒に対する学費補助の初年度の最高額は257,000円ですから、私学への進学をどの家庭でも可能にさせるものとは言えません。
 知事も言われたように、「私学へ行きたくても家計の状況などから経済的理由で断念せざるを得ない子どもたち」の私学進学を可能にさせるために、学費補助制度の拡充と入学支度金制度の導入を行うべきと考えますが知事の見解を伺います。

松沢知事
  次に、私立学校へ通う生徒への支援についてのお尋ねでございます。私立学校へ通う生徒をもつ保護者の経済的負担を軽減する観点から、本県では、昭和43年度より私立学校の入学金や授業料に対する学費補助を行っており、今年度にはその補助単価の大幅な増額を図ったところでございます。これら学費補助や奨学金制度によりまして、経済的な課題を抱えた生徒が公私立を問わず、幅広く高校を選択できるよう環境整備に取り組んできているところでございます。今年度、補助単価の増額を行った学費補助につきましては、予算編成の関係から十分な周知ができなかったということもございましたので、来年の入試に向けては、中学校卒業予定者や保護者に十分、制度の趣旨が行き渡るよう周知してまいりたいと考えております。入学支度金制度というご提案もいただきましたが、こうした額日補助制度等の対応により、今後とも私立学校へ進学する生徒への就学支援に努めてまいりたいと考えております。

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高校改革後期計画(11校削減)は行うべきでない

みわ議員
 今この神奈川を支える働き盛りのみなさんが高校を受験した頃、ちょうど1970年代神奈川県は公立中学校卒業生の増加時期を迎え、15の春を泣かせないと県立高校100校計画を策定し、県民も県も一緒になって、高校建設用地を取得し、地主さんたちには大変な協力をいただき、県もその財源捻出に努力をし、県立高校を166校にまでしてきました。この100校計画がスタートした年の翌年、1974年は公立中学校の卒業生が今年とほぼ同数の63,032人でした。公立中学校卒業生の全日制高校への進学希望は94.7%で、県教委は94.4%の計画進学率を立てました。そして進学実績は92.4%でした。考えてみますと、ちょうど現在の高校受験生の親たちが受験生のころです。15の春を泣かせないという県民ぐるみの教育に対する熱意が、なによりも子どもたちに夢や希望を与え、育み、今の神奈川を支えていると実感できます。このような教育県神奈川の姿勢に逆行しているのが県立高校改革推進計画です。県民の貴重な教育財産である県立高校をすでに14校も無くしました。そしてこの県立高校改革推進計画の前期計画が完了する年度の入試となった2004年春の入試以降、定時制で大量の不合格者を繰りかえし出しています。県立高校改革推進計画で高校を削減し、入学定員を絞り込み、入試での全県一学区を強行した結果が、定時制での混乱を生み出しているのです。
 今後、公立中学校卒業生が今より、6,000人から7,000人、多くなりますが、これは学校数にすれば25校分です。15の春を泣かせない神奈川の教育を実現するには、入試での混乱を招いた改革推進計画は見直し、後期計画での11校の高校削減は行うべきではないと考えるが、教育長の見解を求めます。

引地教育長
 教育関係についてお答えいたします。
 まず、県立高校改革推進計画についてのお尋ねがございました。県立高校改革推進計画は、多様で柔軟な高校教育の展開、地域や社会に開かれた高校づくり、活力ある教育活動を展開するための規模及び配置の適正化の3つを基本方向とし、作成したものでございます。お話のありました県立高校の再編統合は、この3つの基本方向のもと、生徒数が減少し、学校の小規模化がすすみますと、活力ある教育活動を展開することが困難となりますので、学校規模の適正化を図るため計画的に実施しているものでございます。平成17年3月に策定いたしました後期計画における11組の再編統合につきましては、県内の公立中学校卒業者数が最も少なくなる平成18年3月に63,500人程度となり、その後は緩やかに増加し、7万人程度で推移するものと見込んだうえで計画したものでございます。平成18年3月における県内公立中学校の実際の卒業者数は63,680人であり、また、今後は6,000人から7,000人の増加が見込まれているところでございまして、後期計画策定時と状況は変わっておりませんので、今後とも後期計画を着実に推進してまいりたいと考えております。

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全日制の定員枠を広げる定員計画を

みわ議員
 定時制高校はこれまで、不登校の生徒や、前年度のいわゆる無業者、昼間は働き夜学ぶ勤労青年、外国籍の生徒やリタイアした方などを、キチンを受け止めてきました。ところが入試で全日制の定員を絞り、本来は全日制の進学を希望した生徒が不合格になり進路を変更して定時制を選択して多くの不合格者が定時制で出ることから、定時制での定員枠を1クラス40人に広げ、クラス数も増やすという対応をしたため、結果的に定時制高校では、1年生が1クラスあたり約44人になり、高校で学びたいとの意欲を持ち、定時制を選んだ、不登校の生徒たちに、さらなる困難と犠牲を強いています。
 生徒の視点に立ち、生徒の希望と適正に応じた進路を保障するためにも、全日制の定員枠を広げる定員計画を策定するべきと考えるが教育長の見解を伺う。

引地教育長
  次に、高校入学定員計画についてお尋ねがございました。入学定員などを協議する公私立高等学校設置者会議での基本的な考え方といたしまして、公私が協調することにより生徒の視点にたち、全日制高校への進学実績の向上に努めるとともに、生徒一人ひとりの希望と適性に応じた進路の確保を目標とした定員計画とすることとしております。教育委員会といたしましても、この基本的な考え方に立ち、公立高校全日制入学定員の策定に臨んでいるところでございまして、平成19年度の入学定員の調整におきましては全日制進学率90%以上を達成できるよう公私が強調して取り組むこととし、さる9月11日の公私立高等学校設置者会議において今年度より1,300人多い39,300人を公立高校全日制入学定員としたところでございます。今後とも全日制進学率の向上に向け、公私一体となって取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

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県独自に少人数学級を実施すべき

みわ議員
 県教委は今年度中に教育ビジョンを策定するとしていますが、その調査として「教育に関する学校関係者向け意識調査」を行っていますが、大変貴重な調査で、県民の教育への願いを読みとることができます。その中で、「県が取り組むべき施策」の第一位として上がったのは「少人数学級などきめ細かな学習指導の充実」で、教員の76.9%、保護者の61.9%、学校評議員の60.2%が選んでいます。また、県の少人数学級研究指定校からの報告は、ひとり一人の子どもの成長発達を保障する少人数学級を全ての子どもたちにとの願いがあふれています。例えば、小学校1年生で実施した学校からは、「不安を抱えて入学してきた子どもたちに対して温かい言葉をひとりひとり全員にかけることができる。子どもの心の奥にある言葉をじっくり聞くことの余裕が教師にできる。教科指導にあたっても個に対する指導を行い易くなり遅れがちの子も進んだ子もともどもに学習が成立する。」というものです。
 今年は、三位一体の改革で義務教育費国庫負担が2分の1から3分の1にされました。そして神奈川県は税源移譲で150億を超えてこれまでの国庫負担金より増加しています。本来国が義務教育の充実に力を尽くすべきですが、地方分権の力を発揮して、県として独自に少人数学級へ足を歩み出すべきと考えますが知事の見解を伺います。

松沢知事
  次に、少人数学級の実施についてお尋ねがございました。学級編成につきましては、平成13年度の法改正により、都道府県教育委員会の判断で1学級40人を下回る編成をすることができることとなっております。しかし、少人数学級の効果につきましては様々な議論もあり、国の第7次教職員定数改善計画でも習熟度別授業やティーム・ティーチングなどの少人数教育のための定数措置は行われたものの、1学級40人という標準事態は変更されませんでした。こうした中、本県では小学校1年生、2年生において、国の認める研究指定校方式による少人数学級の取組みを進めておりますが、この方法によらずに少人数学級を実施した場合に増加する人件費は、すべて県が負担することとなります。仮に税源移譲の影響があったとしても、本県の財政状況を考えますと一律に少人数学級を実施することは依然として厳しい状況にあると考えております。なお、今年度、文部科学省においてこれまで推進してきた少人数学級の教育的効果について調査・研究を行うと聞いておりますので、教育委員会にはこうした国の動向をきちんと把握してもらうとともに、定数の範囲内できめ細かい少人数教育の取組みをお願いしたいと考えております。

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