| 2006年2月定例会
鈴木とも子県議の予算委員会一般質疑
2006年3月15日 予算委員会(22分30秒)
山下町県有地の利活用(県立新ホールとNHK)について
鈴木委員
3月9日の質問に引き続きまして、山下町の県有地についてお聞きします。
まず、先日の答弁では山下町県有地利活用ということで、かねてから地元から地域の活性化や賑わいの創出など要望が出されていた。具体的には芸術文化関連施設の設置が求められていたということでした。どこから、これはいつの要望だったのかお聞きいたします。
財産管理課長
山下町県有地につきましては、かねてより地元経済団体や地元商店街などから、地域の活性につながるような使い方をして欲しいという要望がございました。具体的な周辺地域の魅力向上、観光振興に寄与する恒久文化、芸術関連施設の整備・促進とのご要望につきましては、平成14年より横浜商工会議所からいただいてございます。
鈴木委員
山下町県有地の中ホール建設が必要としたという主な理由は何だったでしょうか。
文化課長
お答えいたします。理由でございますが、県立ホール系文化施設のあり方検討会から、県民ホールが今後も文化・芸術の広域的かつ総合的な中核拠点であるためには、現在の大ホールと小ホールだけでなくて、新たに中規模のホールが必要という提言をいただいたことがございます。
この提言の背景といたしまして、本県には質の高いミュージカルや演劇などの舞台公演に適した専用ホールが少ないことがございまして、そのため、県民が観賞するために東京まで行かなければならないといった現状がございます。こうしたことから身近な場で優れた芸術鑑賞の機会が欲しいという県民ニーズは非常に大きなものになっております。それと、ただいまございましたように、山下町周辺の地元の皆様から賑わいを創出する文化施設の整備が欲しいという要望がありましたことから、こうしたことからホールを整備するとしたものでございます。
鈴木委員
これが検討会の提言もあり、地域からの要望もあったということなのですけれども、それではですね、2004年3月には「神奈川文化芸術振興指針」というのが策定されているのですね。これには全く新ホールのことはふれられていないということがあるわけです、1つは。これは、検討会の中身が、県立ホール系文化施設あり方検討会ということで、県立の県民ホールですとか、県立音楽堂、神奈川ドームシアター、アートホール、及び県立青少年ホールということで、県立ホール系文化施設の今後の整備方向について検討するということで、知事が諮問したものですよね。
それで2004年2月21日から4回開かれていますけれども、2月21日、3月30日には、県立文化系施設に求められる役割・機能、県立文化施設の整備と保存、拠点的専門的県立ホールの整備のあり方ということが議題になっておりまして、県民ホールのバリアフリー化ですとか、音楽堂の整備ということが熱心に議論をされているのですね。ところが3回目の6月11日には、「中ホールの可能性があるのであれば」という発言が突如出されています。これについては、5月13日ホームページをみますと、「NHK横浜局舎の山下町県有地への移転に関するNHK会長との面談について」というタイトルが付けられているのですけれども、記者発表が行われています。
県はNHK横浜放送局の山下町県有地への移転に向けNHKと正式に協議を進めるというふうにしたわけですけれども、このことと6月11日の会議の発言、これは5月13日の影響を受けているのではないかと思われますけれど、どうですか。
文化課長
日程を追いますとそういうふうな形に見えるかもかも知れませんけれども、このあり方検討会は初回から新たなホールの可能性も検討していいのかという発言もおこなわれておりますし、たまたま、そのように見えただけでございます。
鈴木委員
私、会議録を見ましたけれども、新ホールですとか中ホール、新たな施設のことにはほとんど2回目まではふれられていませんでした。3回目の6月11日にこういう議論になっているわけですけれども、また、4回目は最終の会議でしたけれども、8月13日、この会議は最初に議長からですね、「新ホールの整備と音楽堂の改修の2点に絞って議論をしたい」というふうに、切り出されているのですね。9月に出された提言にはしっかり「新ホール」ということで書き込まれています。
このことはですね、8月6日、文書をまわして稟議という形でおこなった県有地・県有施設利用調整会議で協議が整ったとしたということが大きな影響を与えているものではないかと思うのですけれど、いかがですか。
文化課長
そのような経緯ではございませんで、第3回目に小規模なホールが必要というふうに提言をされまして、第4回目、8月の13日に向けまして、その中で資料を整理いたしまして、その時に中規模といわれていたホールについて、私どもが資料をまとめる中で新ホールというふうな名前を付けてやったと、そこが第4回目から急に新ホールという言葉が登場した理由でございます。
鈴木委員
そういう形ではないというふうに文化課長おっしゃいますけれども、さらにこの検討会から提言が出されたのは、8月13日が最終でしたので9月でした。2004年9月ですね。そしてただちに9月7日には新ホール系文化施設検討委員会というのが立ち上がっているのですよね。本当にすばやい対応だと思うのです。これもNHKとの関係、計画を早く進めようということの表れではないのかと思われますけれども、いかがですか。
文化課長
最終報告が行なわれましたのは9月6日ですけれども、8月にはその方向性が見えておりましたので、提言をいただいた9月6日の後すぐに検討に入りたいということで準備を進めておりましたので、9月7日に次の委員会が立ち上がったとこういう経緯がございます。
鈴木委員
またちょっと別の視点ですけれども、この計画は都市再生機構に委託して山下町県有地利活用計画策定業務というのが行なわれましたね。報告書が2005年2月に出されています。この都市再生機構の報告書には、NHK新放送会館の整備概要としてNHKの希望が書かれているのですが、局舎、及び放送用電波塔で敷地面積、延床面積は5,000〜6,000u、平成21年、2009年度ですけれども開局とこういう希望が書かれています。この報告書には施設配置イメージということで、NHK局舎と新ホールのことがイメージ図で書かれているわけですけれども、これは3つの案が提案されています。2つの案はNHKと県立新ホールを併設ということでありましたけれども、残りの1つが合築で1FはNHK、その上に県立文科系ホールを乗せると、その上にNHKの放送用電波塔というものです。合築は1つの案だったわけですけれども、2つの併設の案ということが、これは充分併設も考えられるのではないかと思うのですけれども、なぜ、合築ということを選定されたのかお聞きします。
施設整備計画担当課長
お答えいたします。県立新ホールとNHK.の施設配置につきましては、重層で合築する案、それから横に一定化して合築する案、そしてそれぞれを独立して建設する単独配置案、3つの案を検討いたしました。この山下町県有地の周辺地区は、県が平成15年3月に策定した都市計画におけまして、土地利用の高度化や地域の外遊性を高めるために歩行者空間の整備を図る地区、このように位置づけられておりまして、重層合築案は、土地利用の高度化を図り、施設周辺に広場や歩行者空間が確保できること、また一定の緑化への対応が可能なこと、共有空間と広場が一体的に整備できること、地域の賑わいづくりに貢献するとともに最も有効活用ができる案と、このように考えてございます。
鈴木委員
時間がありませんので、簡潔にお願いしたいのですけれども、重層の構造で合築が高度利用できるということでしたけれども、財政的な負担ということはどうだったのですか。簡単に結構です。
財産管理課長
現在、設計者を選定するためにプロポーザルを実施しているところでございまして、具体の建設費につきましては、設計者が選定された後になります。現時点では、財政負担について申し上げるならば、処分可能な土地が多いほど財政負担が軽減されることになりますので、県立新ホールとNHKとの重層合築による整備は処分可能地が大きくなり、財政負担が軽減化されるものと考えております。
鈴木委員
これ、私がお聞きしたことでは、報告書には合築、重層化するのか併設するのかということでは数字も示されていないと聞いているのですね。どのところで財政がかからないようなやり方をするのか、あるいはその県有地をどう利活用するのかという視点にまったく立っていないと言わざるを得ないと私は思います。こういう状況を踏まえて知事にお聞きしたいのですけれども、プロジェクト51には、音楽堂の耐震補強の整備ですとか、2006年、これは調査に入っています。県民ホールのバリアフリー化の整備、これは2005年度基本設計、実施設計ということになっていて、2006年度は改修工事というふうに位置づけられているのです。ところがこれをまったく進んでいないのが県民ホールですけれども、棚上げして、プロジェクト51にも位置付けされていない新ホールの建設を新規事業として推進するということ、これは知事がこれまでプロジェクト51で推進していくと言われていることと大きな矛盾があるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
知事
鈴木委員のご質問にお答えいたします。県立ホールと音楽堂の再整備、これは県立文化施設について必要な整備を行い、優れた文化芸術の鑑賞機会を充実することを目的として総合計画の戦略プロジェクトに位置づけたものであります。ご案内の通り、県立新ホールは、あり方検討会から県民ホール再整備の一環として必要とご提言をいただいたことからスタートしたものでありまして、優れた文化芸術の鑑賞機会の充実という戦略プロジェクトの趣旨に沿ったものであると考えております。もとより県民ホールと県立音楽堂の再整備は大変重要でありますので、新ホールと併せて3施設の整備を計画的にすすめていく所存でございます。
鈴木委員
知事のこれまでの発言とは大きく異なることだというふうに思いますし、これまでの質疑でも、本当に誘導した検討会の提言だったのではないかという思いもあります。これから50年先、100年先経っても本当に胸を張って県立ホールだと言えるようなものにすべきだと思うのですよ。入り口を入る時はNHK.で、屋上には電波塔という、これではNHKホールではないかと言われるような状況のホールは新設すべきではないということを申し上げまして、次の質問に移ります。
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児童相談所の体制について
鈴木委員
児童相談所の人員配置についてお聞きします。まず、児童相談所の職員数について、2005年度の配置数と2006年度の見込み数について、まずお答えいただけますか。
人事課長
5つの児童相談所の職員の合計は17年度が165名でございました。18年度におけましては、児童虐待対応の強化というようなことで、7名の増員を図ることとしております。また、横須賀市が児童相談所を設置することにともないまして、7名の減ということでございまして、18年度も同数の165人ということになります。以上でございます。
鈴木委員
それでは次ぎ、全国で見ますと虐待相談件数、2000年度、平成12年度ですね、それと2004年度、平成16年度、これが児童相談所で受け付けた虐待相談件数、何件でしょうか。全国で見て、数字だけお願いします。
子ども家庭課長
全国の児童相談所で受け付けました虐待相談の件数でございます。平成12年度が18,804件、16年度では34,368件でございます。
鈴木委員
さて続いて神奈川県の虐待相談件数、やはり2000年度と2004年度それぞれ何件ずつだったでしょうか?
子ども家庭課長
本県の県所管域でございますが、児童虐待相談件数ですが、平成12年度519件、そして平成16年度で1,512になっております。以上でございます。
鈴木委員
続いて県の児童福祉士の数、2000年度と2004年度何人になっているでしょうか?
子ども家庭課長
県が設置しております5つの児童相談所でございますが、そこに配置しております児童福祉士の数ですが、平成12年度では34人、平成16年度では46人でございます。
鈴木委員
今、お聞きしたところでは、虐待相談件数は全国では2倍に増えているんですけれども、神奈川県は3倍に増えているんですよね。児童福祉士の数というのは1.3倍にしかなっていない。こういう体制で大丈夫なのでしょうか。
子ども家庭課長
非常に虐待相談件数が増えている中で、これまで県では、いわゆる親に対する指導、或いは学校と関係機関との調整を行なう中心的な役割を行なう児童福祉士の配置の増に務めてきているところでございます。また、本県ではこうした担当地域を持って家庭訪問等を実施しながら相談を行なう児童福祉士のほかに、相談所に来所しての相談に応じるための児童相談員も配置をしております。相談者の状況に応じて対応が取れるように配慮をしているところでございますが、今後とも児童相談所全体として総合的な対応ができるよう、職員体制の充実に引き続き努めてまいりたいと考えております。以上でございます。
鈴木委員
県の児童福祉士の抱えるケースというのは、1人当たり平均で116ケースだというふうに聞いているのですけれども、その中に虐待のケース2倍以上に増えているわけです。援助が困難なケースというのも増えていると聞いていますし、措置した後に経過を見守っていかなければならないというようなこともあるなど、長期化するケースが増えているということで忙殺されているような状況があると聞いているのです。個人の努力では、いろんな事故ですとか事件ですとかを防ぎきれないのではないかと思うのです。やはり、これは増えていて、児童福祉士3倍にした場合には、これは2000年度34名ですから、2004年度102名にしていかなければ対応できないと見るべきなのではないかと思うのです。ですから、2004年度がこれですから、2005年、2006年というふうになった場合には、もっと増えてくるのではないかと思うのです。
時間がありませんので、知事に伺いますけれども、群馬県でおこった児童虐待による死亡事件、本県児童相談所が相談を受けて措置した児童が一時帰宅の中でおこったということですので、知事も記者会見で「福祉のみなさん、大変忙しいですからね。ケースいくつも抱えて夜遅くまで仕事していますから、まあ、忙しすぎたのかもしれませんが」という発言をされて、児童相談所の実態も踏まえていらっしゃるというふうに認識をしているのですけれども、県も責任があるというふうに発言もされています。今回の事件、これは体制を強化しなければ防ぎきれないものだったのではないかと思うのです。こういう事件を2度と繰り返さないという、これを教訓にして、大胆な改善を行うということが必要だと思うのですけれども、専門職員、知事のマニフェストで掲げてもいらっしゃいますし、増員する必要、大幅な増員が必要だと思うんですけれども、知事の決意をお聞きしておきます。
知事
今回の痛ましい事件を教訓として、児童虐待のない神奈川をめざすためには、児童相談所の体制を強化する必要があると私も認識をしております。これまでも毎年増加する児童虐待相談に対応するため、専門委員の増員を図ってまいりましたが、今回のような事故が2度と起こらないようにするためには、児童虐待相談などの1つ1つの事例に対して、的確な支援を実施していく必要があると考えております。そのために児童相談所内の連絡体制の見直しや進行管理の改善、さらには職員の体制も含め検討をすすめたうえで、執行体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
鈴木委員
資料によりますと、現在、福祉職の欠員も60人出ているというふうに聞いているんですね。福祉の現場で経験をつんだベテランが児童相談所にくるということですので、これは07年問題というのも含めて、ベテランがいなくなってしまうような状況があるわけですから、福祉職員も欠員が出ないような採用の仕方を是非行っていただきたいということを強く要望して、次の質問に移ります。
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知事公舎について
鈴木委員
知事公舎について伺いたいのですけれども、2006年度予算、設計費が計上されましたが、前の他の委員の方の質疑の中で、設計が終わってもすぐ建設するものではないというふうなご答弁でした。建設はしないでとりあえず設計だけはしておくというようなことというのは、止めるべきだと思いますし、財政が安定しているというふうに見てのことなのかどうか確認をしておきたいと思います。
総務課長
まず、本県の財政状況でございますけれども、私ども着実に好転しつつあると、一定の明るさが見えてきていると、このように承知をしております。知事公舎の建設に向けた条件が整いつつあるのかなと、こんなふうに認識をしております。そういった中で、知事公舎の必要性でございます。これはもう委員のご案内の通りでございますが、すでに知事公舎の建設検討委員会、こちらの方から必要であるということを提言をいただいているところでございます。ただ、この知事公舎の建設につきましては、建設の条件が整ったと私ども判断して速やかに建設に着手をすると、こういったことで完成までの間、最低でも2年はかかると、こういう状況がございます。そのため私ども建設期間の短縮と、こういうことを図っていきたいと、こういう観点から、今回はあらかじめの準備として設計費のみの計上をお願いしたところでございます。そういったことで先般知事からもご答弁申し上げましたとおり、建設時期については、改めて議会にお計りしたいと、このように考えているところでございます。以上でございます。
委員長
鈴木委員、すでに持ち時間を経過しておりますので、締めくくりの発言のみとお願いします。
鈴木委員
知事は、本定例会で賞味の収入額では、財政危機に至る平成9年度を下回っていることなどをあげて大変厳しいというふうに発言してらっしゃるのですね。これは、好転されたというふうに見られているというご答弁だったわけですけれども、もし好転しているのであれば、知事公舎が先じゃないだと思うんです。今まで削ってきた福祉ですとか、そういう県民の負担をかけてきたものをまず施策としてあげるべきではないかということを申し上げて質問を終わります。
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