| 2006年2月定例会
ふじたちえこ議員の決算反対討論
(2004年度神奈川県一般会計・特別会計歳入歳出決算分)
2月24日(本会議)
私は、日本共産党県議団を代表して、平成16年度神奈川県一般会計歳入歳出決算及び同年度神奈川県特別会計歳出歳入決算の認定に反対する討論を行います。
財政不足理由に削られた福祉予算、黒字決算になっても復活せず
2004年度は松沢県政がはじめて本格予算を組んだ年でした。予算編成にあたっては、財源不足が強調され、徹底した事業の見直しが進められ、介護給付費負担金や児童手当負担金、生活保護負担金等義務的経費の自然増分として100億円以上の増額が必要でしたが76億円しか増えず、福祉予算全体が圧縮されました。
しかし、年度途中で、県税などが当初見込みより大幅な増収になることが明らかになり、決算では、当初予算と比べて230億の財源不足を大幅に上回る652億円も県税収入等が増えたことで3年連続の黒字決算となりました。しかし、圧縮された福祉予算は、復活されませんでした。
この結果、民生費では、生活保護世帯への慰問金が当事者の意見も聞かずに廃止され、重度障害者医療費助成は市町村が、これ以上の削減しないよう求めていたのに、補助率を切り下げられました。また、市も予算を組んで6カ所の新規開設を予定していた精神障害者の地域作業所では、県が予算措置をしなかったために、4カ所が開設できず、病院を出て地域で働きたいと願っていた精神障害者の願いが踏みにじられました。これまで県が、県民の願いにこたえ県民と共につくってきた県単独制度などの削減・圧縮は許されません。また、決算年度は、津久井やまゆり園に指定管理者制度を導入するための作業も強引にすすめられました。04年2月の行革方針の中で、2005年4月に指定管理者制度を導入することを初めて明らかにして以降、家族や利用者全員に、充分な説明もしないまま、条例化の作業をすすめ、6月定例会で指定管理者を指定する議案を出すという強引なやり方でした。津久井やまゆり園の家族会、兄弟姉妹の会などの関係団体から指定管理者の導入については、その是非も含めて利用者・家族・県民・職員参加の新たな検討の場を設けることの要望書が提出されましたが、その要望に応えることなく先に指定管理ありきで強行したことは問題です。
神奈川口構想の実現可能性が明らかでない中、羽田空港再拡張への資金協力は見直すべき
次に総務費についてです。決算年度、羽田空港の再拡張に関連し、神奈川県の連絡路整備に関する調査業務委託費が執行されています。そもそも、神奈川口構想について、知事は、国土交通大臣に対して「再拡張によって増大する空港機能を東京側と神奈川側で分担しあうとともに、神奈川口から羽田空港へのアクセス道路を整備すること」「空港機能とは、航空会社のカウンターや税関、出入国、検疫いわゆるCIQ」と説明し、実現についての要請を行っています。そして、知事は、羽田の再拡張に対す100億の資金協力をする理由の一つに、この神奈川口構想を挙げ、記者会見で「神奈川口がうまくいかない中、協力を続けることはできないわけで、そこは考えなければならない。」また、2009年の羽田再拡張と「同時に共用しなければ意味がない」と県民に説明してきました。しかし、神奈川口構想の一つの柱である航空会社のカウンターやCIQについては、決算年度の05年2月定例会、総務企画常任委員会で「改めて検討する課題」と、先送りされています。もう一つの柱である連絡道路について、知事は、03年6月定例会で「16年中に具体化の見通し」と答弁しましたが、実現せず、決算年度の2月定例会で、「17年度中には連絡道路の整備に向けた見通しをつける」と答弁しましたが、神奈川口構想の具体化を検討する国土交通大臣も入った「神奈川口構想に関する協議会」は、今年度、今月7日にようやく1回開催されるにとどまっています。さらに、連絡道路のルート・構造等の具体的な検討を行う国や東京都が入った「京浜臨海部幹線道路整備検討会議」も1年以上開催されず、やっと今年2月1日に開催されました。しかし、この会議では、神奈川口に関係する連絡道路がテーマになったものの、連絡道路の検討地域を3つのゾーンに分け、今後、ルート・構造の検討について、整備効果と実現可能性等をふまえて幅広く検討することを確認しただけでした。このことは、連絡道路のルート・構造を17年度中に見通しをたてるとしたことが、全く目途がたたないということを一層はっきりと裏付けるものです。
このように、神奈川口構想の実現可能性が明らかでない中、羽田空港再拡張への資金協力は見直すべきです。
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住民無視で行われた芦名産廃場建設は、行政のあり方として許されるものではない
次に環境費についてです。本来、産業廃棄物は原則、排出者責任で処理すべきであるのに、県は公共関与によって安全性、信頼性を確保した中間処理のモデル施設が必要だとして、横浜、川崎両市と共に、クリーンセンターを設置し、運営主体であるかながわ廃棄物処理事業団に決算年度も含め負担金を支出し続けています。ところが、モデル施設として設置したはずのクリーンセンターで、03年04年05年と、排ガス中のダイオキシン類濃度が規制基準の2.5倍から8.5倍も超えて排出されていた事実があきらかになりました。しかも、基準値をこえていた測定データーだけをぬいて、監督官庁である川崎市に測定値を提出していました。これは、川崎市がクリーンセンターに請求した資料から、昨年10月に明らかになったものです。こうしたクリーンセンターの対応は、「排出ガスの測定」の「結果を、監督官庁に報告しなければならない。」とした「ダイオキシン類対策特別措置法」に違反しており、県民の税金をつぎこみ、理事会に県の幹部もはいっていながら、安全の名とはかけ離れた運営実態となっていることは、県民の信頼を裏切るもので、県の責任は重大です。
さらに、芦名産業廃棄物最終処分場建設に決算年度は44億円が支出され、総額137億円をかけて、今春、完成見込みとなっています。この芦名産業廃棄物最終処分場は、クリーンセンター同様、安全性のモデルと称して、首都圏近郊緑地保全地区と都市計画法上の風致地区という2つの規制の網がかけられた、民間では開発が出来ないA1ランクの緑地を破壊して建設がすすめられました。しかし、98年に地元芦名町内を含む大楠連合町内会が、建設計画の白紙撤回の要請書を提出し、地域住民からも、多くの反対意見がだされ、芦名町内会総会でも圧倒的多数で反対決議があげられました。いずれも、これらの決議等は現在に至るまで撤回はされていません。安全性のモデルであるはずのクリーンセンターが実は、環境汚染と法律違反を行っていた事実からも、県がいくら安全とだと言っても住民が不安をもつのは当然です。県は、これらの疑問や反対の声を無視し、産廃場の建設を強行するために、芦名町内会役員への飲食や贈答の提供を頻繁に行い、芦名町内会役員会と協定書をとりかわし、市への建設許可を取り付けました。この状況について、買収ではないかという県民からの批判の声がマスコミでも取り上げられました。
今年度、県は芦名町内会が建てるコミュニティー施設の建設費用と今後15年間の運営費、2億円5,660万円を補償金として芦名町内会に渡すことになっていますが、決算年度は、その建設用地を普通財産として8,337万円で購入しています。私が、補償金を出す根拠を問うと、県は、客観的根拠をしめさないまま、産廃場建設で、反対運動等で地域がわれて迷惑をかけたからと説明するのみでした。このことは、反対運動で地域が割れれば、県は補償金で解決するという姿勢を示すものです。そもそも、県が言う地域が割れたと言う状況は、充分な説明責任も果たさず、住民の多数の意思を無視して、芦名産廃場建設を強行してきたことによってひきおこされたもので、こうした行政のあり方は、絶対に許されるものではありません。
県民に裏金疑惑をもたれないよう、捜査費も会計担当者が管理すべき
次は警察費についてです。2004年度も、公安委員会報償費が、各警察署に使い方を定めずに現金で配布され果物、栄養剤などに執行されています。これは、公安委員が激励と称して、各警察署に316万円を配布しているもので、具体的な根拠規程はなく、1961年から県警本部が慣例として予算計上してきているものです。警察法によれば、公安委員会は、警察を管理する立場にあり、その任務及び所管事務の中には、警察の県の予算に関することも含まれています。警察の県予算の執行を管理する立場の公安委員が、自ら、激励と称して各警察署に現金を渡してまわることは、県民の税金の支出の透明性確保の点からも、公安委員の本来業務からも反するものであり、やめるべきです。
次に捜査費についてです。県費警察費全体の管理業務は、会計担当者がおこなっています。しかし、捜査費については、会計担当者は取り扱わず、全額前渡し金として現金で扱われています。しかも、この現金は、財務規則にも規程がないのに、警察署では署長が管理し、副所長が現金出納簿をつけ、県警本部では、各課の課長が管理し、現金出納帳の記載を課長代理が行っています。今、北海道警察や愛知県警などで、警察の捜査費等が、裏金になっていたことが内部告発等で明らかになりましたが、県民に裏金疑惑をもたれないためには、捜査費については会計担当者が管理を行うようにすべきです。
以上、主な理由を述べて、平成16年度神奈川県一般会計歳入歳出決算及び同年度神奈川県特別会計歳入歳出決算の認定に反対する討論を終わります。
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