日本共産党神奈川県議団
トップへ戻る
県議会での取り組み 県議団の動き 申し入れ/談話/声明 基地ノート ご意見・ご要望 お知らせ リンク

県議会での取り組み2005年12月議会>議案・請願に対する鈴木とも子県議の反対討論
県議会での取り組み

2005年12月定例会

議案・請願に対する鈴木とも子県議の反対討論

(12月21日)

 私は日本共産党県議団を代表して、定県第199号議案ほか22の議案に反対し、請願第37号ほか15の請願に対する所管常任委員会の審査結果に反対する討論を行ないます。

知事の任期を制限することは県民の選択権を阻害

 まず定県第199号議案、神奈川県知事の在任の期数に関する条例についてです。
 この議案は、知事の任期を3期に限定すること、そして、その対象は、現在の知事にだけ適用するとしています。一代限りとは言え、条例制定は、今後の神奈川県知事の在任期限にも少なからず影響を与えることになります。知事は、4年ごとに県民が選挙で選ぶべきであり、県民の選択権が何よりも優先されるべきです。立候補の自由は、重要な基本的人権の一つであり、最高裁判所の判決でも、「被選挙権を有し、選挙に立候補しようとする者がその立候補について不当な制約を受けるようなことがあれば、そのことはひいては選挙人の自由な意思の表明を阻害することになり、自由かつ公正な選挙の本旨に反することとならざるを得ない」との判断をしています。だからこそ知事は現在の知事一代限りの議案にせざるを得なかったのです。また、知事の提案説明では、「長期にわたって在任することにより、弊害が生じる」としています。確かに、大きな権限を持った知事が長期に県政に携わることは、弊害が生まれる可能性はありますが、しかし、長いから必ず弊害が生まれるとは言いきれません。県民にとって良い県政であれば、県民の選択を受けた上で、長く続けることに問題はないはずです。知事は「私の信念を県議会と県民にお示しし、厳しく自らを律するために条例制定をお願いする」としていますが、自らの信念を貫くために、わざわざ条例を制定する必要は全くありません。自ら弊害を感じたなら、3期と言わず、1期でも2期でも知事を辞するべきです。条例を制定しなければ、自らの信念が貫けないと言うのならば、知事自身の意思の弱さを露呈したことになります。また知事は、2003年の選挙で「常設型の県民投票制や知事の多選禁止(3期まで)を制度化」をマニフェスト政策5に示していましたが、今回の条例提案はこのマニフェストの実現率を高めるためのパフォーマンスであるといわざるをえません。以上の理由により定県199号議案には反対です。

民間にない役割担う県立老人ホームは県立のままに

 定県第200号、ほか10議案は、相模原市、津久井町、相模湖町の配置分合に伴う条例の改正です。住民投票の結果を無視するなど住民自治に反し、住民福祉の増進に反する1市2町の飛び地合併の結果起こった改正であり、この議案には反対です。
 定県第203号は、民間に移譲するため県立養護老人ホーム及び特別養護老人ホームの条例を廃止する条例です。県立3老人ホームは、それぞれ県立としての重要な機能をもち運営されてきました。箱根老人ホームや横須賀老人ホームでは、民間にはない診療所を併設し、介護度の高い高齢者の中でも、医療の必要なケースのかたを受け止められる特別養護老人ホームとして、民間にない重要な役割を担ってきました。様々な社会保障の改悪の中で、重複障害や医療の必要なケースのかたなどの利用者を受け止める県立施設としての機能拡充は、ますます重要になっています。現行水準を維持し、県立施設としての役割を引き続き担えるようにこそすべきであり、条例の廃止は認められません。

このページのトップに戻る

要保護者の生活の場「平塚ふじみ園」民間移譲は県の責任放棄

 また204号議案は身体や精神に著しい障害を受け、生活保護を受けている要保護者のための生活の場、平塚ふじみ園を、民間に移譲するため県立施設としては廃止するものです。横浜市や川崎市がホームレスの生活訓練施設等を増設しており、ホームレス対策も含めた低所得者に対する福祉施設を県域に増設することを求められている中、県域で唯一の県立平塚ふじみ園を廃止することは県の責任放棄です。地域との良好な関係を築きながら、県立として役割を果たしてきた平塚ふじみ園の条例廃止は認められません。

過大な水需要予測による設備投資がもたらした水道料金の値上げに反対

 次に定県第230号議案「神奈川県県営上水道条例の一部を改正する条例」は水道料金の値上げについてです。
県営水道事業の経営が悪化した最大の要因は、99年度112億円、2000年度115億円であった受水費が、宮ヶ瀬ダムからの本格受水が始まった2001年度以後170億円台となり、約60億円も急増したことにあります。これは、県内広域水道事業団が取り組んできた宮ヶ瀬ダム建設などの相模川水系建設事業に7,405億円もの事業費がかかり、そのため、県内広域水道企業団が受水費の引き上げを行なったためです。
 日本共産党県議団は、この間、過大な水需要予測に基づく、宮ヶ瀬ダム関連事業、相模大堰や相模原浄水場の増設の中止を求めてきました。しかし政策転換はされず、受水費の増加を招きました。またこのような水道事業の厳しい財政状況を承知しながら、県は財政悪化を理由に2000年度以降5年間で24億9,400万円の補助金を削減し、企業庁に負担をさせました。こうした県の誤った政策判断によって引き起こされた受水費の増加や補助金の削減が、県営水道の財政悪化を深刻にし、水道料金の値上げに至ったのです。また今回の値上げは、基本料金を家事用・業務用・浴場用とも17.9%値上げし、従量料金では、家事用はすべて1d当り21円の値上げで、使用量が少ない9d〜15dでは19.6%も値上げとなりますが、使用量が多くなるにしたがって値上げ率が下がるものとなっています。2004年度 20,001dを超える業務用の大量使用は23施設あり、大手飲料水メーカーなどです。こうした今回の料金改定は大企業優遇といわざるをえません。県民のくらしはますます厳しい状況の今、あらゆる手段を講じ値上げを避けるのは当然です。まずおこなうべきことは企業団の事業見直しや、経営改善で受水費の引き下げを求めることです。そして2009年度から新たな財政計画を作成する企業団は、今後元利償還も減少してくるなど、財政は今よりも安定します。この財政計画に大幅な受水費の値下げを盛り込ませるべきです。また「災害対策及び保安対策」などの事業に対する総務省通知に基づく一般会計から繰り出しをするなど、あらゆる手段を講じて県民負担はさけるべきであり、水道料金の値上には反対です。

このページのトップに戻る

学校現場に混乱を持ち込む「総括教諭」職の新設

 次に定県第235号議案「学校職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例」についてです。これは学校内のこれまでの分掌・委員会を大きなグループに再編統合し、新年度からグループリーダーとして新たに「総括教諭」職を設置し、その職への対応としてこれまでの2級と3級の間に新たな級を創設し、現行の4級制を5級制にする教員の給与制度の見直し等が行われるものです。学校では特に学年単位のまとまりで3年間なり6年間を見通して運営を進めていきますが、この学年でまとまったやり方は合理的で学校運営上問題はありませんでした。またこれまでの主任は、教職員集団の中からふさわしい人が選ばれて機能していましたから、学校現場からは現在の組織で何が問題なのかとの声が出されています。県教育委員会もこれまでくりかえし「主任制度」は機能しているとしてきました。それならば、機能している制度は残し、主任手当てを廃止すればよかったのです。神奈川の教育をめぐる問題は深刻です。いじめ、暴力の問題など、大切な問題であればあるほど子どもを中心にして全員参加で議論し取り組むことが重要です。 
 子どもたちの成長発達に集団の力で取組んでいる学校現場に、総括教諭という中間管理職的でありながら教諭職であり、一方で賃金では格差をつけた新たな職を設置する今回の給与改訂を伴う条例改正は教育現場に混乱を持ちこむものであり、子どもたちの利益に資するものではないことは明らかであり認めるわけにはいきません。
定県237号議案は県議会議員の報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例ついてです。この議案は議員の期末手当0.05ヶ月分、調整分を含めて58,200円引き上げるものが含まれています。県財政が厳しいと福祉予算などを削っている時に、議員こそ県民に対し、規範的態度を示すべきでありこの議案には反対です。

83万署名を添えた私学助成の請願
どの子にも豊かな教育願い採択すべき

 次は請願についてです。
 請願77号、78号、79号はすべての子どもたちに行き届いた教育をと願う県民の署名83万筆が添えられた請願です。全日制高校における公私間の学費格差は、初年度で7倍、3年間の平均で5.4倍にもなります。いまこそ公私間格差を是正し、家計を気にせず、高校が選べるように私学の学費補助等の拡充を行なうことは重要です。どの子にも豊かな教育をと願い、教育環境の整備を行なうことを求めた本請願は採択すべきです。
 以上主な理由を述べ、定県第199号議案ほか22の議案に反対し、請願第37号ほか15の請願に対する所管常任委員会の審査結果に反対する討論を終わります。

このページのトップに戻る