| 2005年12月定例会
意見書(案)に対するかわの幸司県議の賛成討論
(12月21日)
私は、日本共産党県会議員団を代表し、「キャンプ座間等の再編・強化計画の白紙撤回を求める意見書(案)、「原子力空母ジョージ・ワシントンの配備に反対する意見書(案)」に賛成の討論を行ないます。
キャンプ座間等の再編・強化計画の白紙撤回を求める意見書に
座間・相模原市選出の県議はもちろん、県議のみなさんの賛同を
まず、キャンプ座間などに関する意見書案についてです。
10月29日、日米両政府は、「日米同盟:未来のための変革と再編」と称する文書、いわゆる「中間報告」に合意しました。この中間報告は、日米同盟を世界規模に広げ、アメリカが行なう軍事行動に日本と自衛隊を巻き込み、米軍と自衛隊の一体化を進め、日本国内の米軍基地たらい回しで、基地強化を一層進めようとするものです。そして、私たちの神奈川県でも、基地の強化と地元負担を増大させることとなり、とりわけ重大な問題は、キャンプ座間に米軍新司令部と陸上自衛隊「中央即応集団」司令部を配備し、相模総合補給廠に自衛隊普通科連隊を配備することです。
中間報告では、「キャンプ座間の在日陸軍司令部の能力は、展開可能で統合任務が可能な作戦司令部組織に近代化される」としています。 近代化されるとしているこの作戦新司令部は、UEXと呼ばれ、最新鋭の米陸軍の殴り込み部隊を指揮、命令する司令部です。米陸軍は、2000年から始まったトランスフォーメーション、再編計画の中で、戦争・紛争に緊急に対応できる目的で、地球のどこにでも、96時間以内に3,000人から5,000人規模の1個旅団を派遣し、120時間以内に1万人から1万8,000人規模の1個師団、30日以内に5個師団を戦域に展開できる部隊の再編成を行なってきました。この再編計画でつくられた緊急展開部隊の最も代表例が、ストライカー旅団です。ストライカー旅団は、八輪駆動のストライカー装輪装甲車を300輌も持ち、1,000輌の装輪車輌と3,600人の兵隊からなる部隊であり、2003年と2004年にイラクに出撃し、子ども、女性、お年寄りなど多くのイラク人を殺戮した残虐な部隊です。また、中間報告での「展開可能で統合任務が可能な作戦司令部」とは何を示しているかと言うことについてです。 展開可能とは、司令部そのものが、戦闘部隊の最前線に移動することであり、米国防総省当局も「UEXは世界中どこにでも展開する」と述べています。また、「統合任務が可能な作戦司令部」とは、新司令部が、陸軍だけではなく、海軍、空軍、海兵隊を含む「殴り込み部隊」を統合して、指揮する機能を持つことを示しています。
昨年の防衛大綱では、空挺団、特殊部隊、ヘリコプター部隊、緊急即応連隊、化学防護隊などを中央で管理・運営し、一元的な指揮の下で事態発生時に各地に迅速に戦力を提供する部隊として中央即応集団を新たに編成するとしています。この部隊は自衛隊の戦闘部隊・海外派兵部隊ですが、中央即応集団司令部は、当初、朝霞に配備される予定でしたが、米軍の強い要請によって、キャンプ座間に配備されようとしています。また、相模総合補給廠に配備されようとしている自衛隊普通科連隊1,300人は、中央即応集団を構成する緊急即応連隊と呼ばれる新設を予定している戦闘部隊です。
キャンプ座間に米軍と自衛隊の新司令部が配備されることは、日米の殴り込み部隊を共同で指揮することとなり、キャンプ座間がアメリカの戦争の拠点になることを示しています。相模補給廠への普通科連隊、緊急即応連隊の配備は、有事の際に相模総合補給廠がキャンプ座間と一体となって戦争の拠点になります。また、今度の自衛隊の改編は、国を守るためとしていた自衛隊を、実は、米軍と一緒になって海外での武力行使を行なう部隊に変えようとするものであることを示しています。
アメリカのイラク戦争は大義のない無法な戦争であると私たちは指摘してきました。ブッシュ大統領もとうとう大量破壊兵器がイラクになかったと言うことを認めることとなり、イラク戦争の無法ぶりが一層明らかになっていますが、このようなアメリカの戦争の拠点にキャンプ座間や相模総合補給廠をさせてはなりません。
今度の米軍再編に対して、地元の相模原市、座間市では市長、議会、市民が一体となって、基地の強化に反対する運動に取り組んでいます。相模原市では、米軍基地返還促進等市民協議会が取り組んだ署名には21万人の署名が寄せられ、11月13日に開催された市民集会には会場溢れる1,700人が参加、「基地の下で70年、もう我慢の限界」のスローガンも掲げられました。また、相模原市長は「戦車にひかれてもたたかう」と述べ、徹底的に反対する態度を改めて示しました。座間市でも、市民連絡会が中心となって6万人の署名が集められ、11月18日に開催された市民集会では1,500人が参加、「次世代は基地のないまちを」とのスローガンが掲げられ、座間市長は「ミサイルが撃ち込まれても阻止する」との決意も示しています。また、11月26日、座間市内にある谷戸山公園では、地元や県内外から1万1,000人が参加してのキャンプ座間への米軍新司令部移転反対の大集会も開かれています。県議会がこうした県民の声に積極的に応えることが今こそ求められています。
神奈川県は沖縄に次ぐ第二の基地県であり、基地の整理、縮小、返還は県是ともされています。キャンプ座間への新司令部の配備などの新たな計画は、基地の整理、縮小、返還に反することです。提案している意見書案は、日米軍事同盟に対する評価は脇に置き、基地の強化と永久化に反対し、キャンプ座間への米軍新司令部などの配備計画の撤回を求めた内容となっています。地元住民の願いに沿った提案であり、相模原市、座間市選出の県会議員はもちろんのこと、県議会の皆さんのご賛同をいただけることと確信しています。
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原子力空母ジョージ・ワシントンの配備に反対する意見書
国民の平和の願い、被爆国の感情に反する原子力空母に県議会として反対を
次に原子力空母配備に関する意見書案についてです。
10月28日、原子力空母の横須賀配備が発表、12月2日には、原子力空母ジョージ・ワシントンの配備を米国防総省が発表しました。
原子力空母ジョージ・ワシントンの原子炉は、美浜原発1号炉に匹敵する出力を持っています。また、空母は一年間の約半分は横須賀に停泊しているわけですから、このことは3,000万人が住む首都圏に、原発が設置されることと同じことを意味します。しかも、原子力空母の原子炉の危険性は、狭い艦内に設置すること、振動にさらされ原子炉の金属疲労を早めること、無理な出力調整を余儀なくされることなどから一般の原発よりも危険が高いと専門家は指摘しています。そして原子力潜水艦の事故は、判明しているだけでもアメリカで2隻、旧ソ連で9隻が沈没事故を起こしていますし、米原子力空母も1999年にサンディエゴ湾で座礁事故を起こし、冷却水循環ポンプが故障し、原子炉が緊急停止するという、あわや大惨事と言う事態になっています。このことは、アメリカ当局が「原子力空母は安全だ」と言うことが事実に反していることを示しています。そして、ひとたび原子炉の事故が起きれば、地元横須賀市はもちろんのこと、首都圏全域に被害が及ぶことは、チェルノブイリの事故を見れば明らかではないでしょうか。
このように原子力空母の原子炉事故の不安があるからこそ、横須賀市では市長、議会、市民が反対し、横須賀市長が、昨日、渡米し米海軍長官などに撤回を求めるとしています。また、三浦半島の全ての議会で原子力空母配備撤回の決議が上がり、県内首長の7割が反対という態度を取っています。「ヒロシマ・ナガサキを横須賀で、神奈川でくりかえすな」は圧倒的な県民の思いです。
これまで、横須賀を母港としている空母は、イラク戦争などアメリカの無法な戦争の先陣の役割を果たしてきましたが、原子力空母の配備は、核燃料をいったん積載すれば、25年間は継続して運航できること、より多くの航空燃料や武器・弾薬を積めることなど、殴り込み部隊としての能力のアップにつながります。このように国民の平和の願いに反し、被爆国日本の国民感情にも反する原子力空母の配備に県議会として反対すべきです。米原子力空母ジョージ・ワシントンの配備に反対する意見書案への皆さんのご賛同もお願いし、私の賛成討論を終わります。
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