日本共産党神奈川県議団
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県議会での取り組み2005年12月議会> ふじたちえこ議員の反対討論
県議会での取り組み

2005年12月定例会

16年度公営企業決算、病院事業決算に対する
ふじたちえこ議員の反対討論

(12月12日)

水道事業の赤字を増大させた責任は県と企業団に
水道料金値上げで、責任を県民に押しつけるのは許せない

私は日本共産党県議団を代表して、平成16年度神奈川県公営企業決算及び病院事業決算の認定に反対する討論を行います。
 まず、公営企業決算の水道事業についてです。宮ヶ瀬ダム完成前、4水道事業者の1日最大給水量の過去最高は、92年の381万トンでした。その後は2001年に宮瀬ダムが稼働しても給水実績は減少傾向となり、決算年度の1日最大給水量は332万トンで、12年間で約49万トン減少しています。このことは、水需要実績が宮ヶ瀬ダム完成以前の水供給力で充分間に合っていたことを示しています。過大な水需要予測をもとに、決算年度も、相模原浄水場の増強工事も行なわれましたが、相模原浄水場は97年度の41万4,500トン以降2003年度まで、一日最大給水量は30万トン台で推移しています。水需要が多い今年の7月をみても横浜と県水分の両方で30万トンを超えたのは2日だけで平均は29万トンでした。これは、相模原浄水場の標準給水量37万8,200トンの約75%で、通常は現在の浄水場で十分に対応できることを示しています。
 決算年度は、通常は6、7万トン受水している横浜市が、7月と9月に、相模湖、津久井湖の藻の発生で、相模川水系分を減らして、企業団の相模原浄水場から受水した為、最大23万8,000トンが緊急措置分として増えて、相模原浄水場全体で、9月は40万トン前後で推移しました。しかし、それでも、相模原浄水場には、5万トンの水が入る調整池もあるので、浄水や給水に特に支障は生じていません。このことは相模原浄水場は、緊急避難的に給水量が増えても、現在の施設・設備で充分対応できることを実証するもので増設が必要の無い工事であることが改めて明らかになりました。しかし、このような、過大な水需要予測に基づいた事業のために、水道事業者からこの間、決算年度の2億3,600万円を含め、総額704億8,300万円の出資金が出され、更に、2006年度から、企業団への受水費が更に10億5,000万円も引き上げられることになります。
 このような中、企業団は、財政計画の収支見通しで、2007年には70億円を超える内部留保が見込まれるとして、給水料金の引き下げを出来るだけ前倒しで検討し、水道事業者と協議するとしていました。そこで、私は、質疑の中で「事業の見直しと相模原浄水場の増設による受水費増加分を上回る大幅な受水費の減額を企業団に要求すべき」と求めましたが、企業庁は、縮減は求めるとしたものの、大幅な受水費の減額を要求をするとは答えませんでした。 結局、企業団の引き下げ額は14億円にとどまりました。更に、総務省通知に基づき水道事業者は企業団に対する補助金も、毎年一般会計から繰り入れて支出することになっていますが、決算年度の繰入額は、補助金額より3億円も下まわり、この間、一般会計から入らなかった補助金額の累積は24億9,400万円にも上ります。県税収入が大幅に増え財政的に余裕があった決算年度でも一般会計からの繰り入れ額を満額要求せず、水道事業で負担し、安易に赤字をふくらませたものです。日本共産党県議団は、この間、宮が瀬ダム関連事業や相模大堰の建設・相模原浄水場の増設の中止を求めてきました。過大な事業に対する反省も無く、水道事業の赤字を増大させた責任は県と企業団にあり、水道料金を大幅に値上げして県民にその責任を押しつけることは絶対に許されません。よって平成16年度神奈川県公営企業決算は認められません。

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一般会計からの繰り入れが求められるのに、繰入額を2億円も減額

? 次に病院事業についてです。公営企業法第17条の2に基づく国の基本通知の中では、「採算がとることが困難でも、必要性があって実施する経費は、一般会計又は、特別会計の負担金その他で負担しなければならない」と定めています。また、今期の県立病院の改善計画の中には、一般会計からの負担金の繰り入れ等を一部抑制せざるをえなかったことで、多額の損失を計上し厳しい経営状況になったとして、一般会計からの繰り入れの適正化が強く求められると明記してあります。ところが病院事業では、決算年度、診療報酬上もっとも不採算となっている未熟児医療や周産期医療などへの負担金の繰入割合を4.1%引きさげ、全体で2億円以上も一般会計からの繰り入れ額を削減しました。決算年度は、この削減がなければ、特別損失を除く単年度収支は黒字になっていたはずです。一生懸命やっても赤字になる診療報酬体系そのものの改善こそ強く国に求めることなく、不採算部門に対する一般会計からの負担金の引き下げて赤字の実態をつくり、内部留保金を取り崩すやり方は問題です。また資本的収支でも、この間、96年から2001年まで、国の通知に基づく病院債償還元金への負担金が全く入らず、その累計額は75億円にも上ります。そのため、97年に107億円あった内部留保資金つまり実質手持ち運用資金が、決算年度は28億円にまで減っています。しかも、2003年まで総務省の通知に準じていた病院債償還元金分の4条負担金の繰り入れ割合を決算年度に減らしたため、4条負担金が約7億円も削減され、実質手持ち運用資金がぎりぎりの状況となっています。決算年度は子ども医療センターの新棟建設費が執行されていますが、来月にオープンする新病棟を機能させる高額医療機器や備品費が大幅に削減された結果、備品や医療機器が不十分なままの開設となり、これでは、決算年度執行の建設費が十分生かされないと言わざるをえません。不採算部門も抱えながら高度専門医療を維持するために、公営企業法に基づく一般会計からの負担金を総務省の通知に準じて繰り入れ、必要な人材確保や高度先端医療機器の整備を行うべきです。

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放置された常勤医師の欠員

 また決算年度は、常勤医師の欠員が放置されたことも問題です。 臨床研修医制度の発足の中で、大学病院の研修医が減少し、大学病院系列で医師を確保していた病院からの医師の引き上げが行われ、全国の自治体病院での医師不足が深刻な実態になっています。そのため、一般病院を抱える他の自治体では、早くから、医師の確保のための専任の職員を配置するとともに、奨学金制度を整え、返還免除規定の中で常勤医師の確保を図るなど特別の努力を行い、すでに13県で医学生に対する奨学金制度がつくられ、他6県でも検討中との報道もされいます。これに対して病院事業庁は、特別な努力もすることなく、医師が不足している大学病院にお願いするだけの対応しかしていません。
 決算年度、足柄上病院では、常勤医師2人が欠員のため耳鼻咽喉科が休診状況になり、監査結果報告書で「特定診療科の医師の不足を速やかに解消する」よう指摘されています。しかし、今年度は、欠員が一人しか補充がされないうえ、新たに皮膚科と精神科、リハビリテーション科の4診療科で常勤医師が欠員になり、更に来年度は、産婦人科の医師が4人の内3人が大学病院への引き上げ等でいなくなる予定ということが明らかになっています。そのため、足柄上地域でお産が出来る病院は、県立足柄上病院しかないのに、来年度の入院予約をすでに520人も断わるという実態がつくりだされています。決算年度の足柄上病院の年間の診療報酬給付額は約45億円ですが、その1割強が産婦人科の診療報酬であることからも、経営上の影響も大きいものです。

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病院事業庁あげて医師の確保を

? 決算年度の監査報告で医師の欠員補充を指摘されているのに手だてをとらず、今年度も来年度も常勤医師の欠員を拡大させ診療科を虫食い状態にして、足柄上病院の地域医療の拠点病院としての役割を果たしていないのは問題です。地域医療の拠点としての足柄上病院の機能を維持するために、今年中にすべての常勤医師の欠員をうめる決意を固め、所属まかせにせず、病院事業庁あげて確実な確保を図ることを強く求めます。同時に、常勤医師の不足の状況は今後も続くことから、県として独自の医師確保策としての奨学金制度を創設し、経済的に厳しい若者の医者への夢の実現と、高度専門病院をもつ県立病院の利点を生かした研修制度をもつことで、確実な医師の確保を図るための独自の採用制度を具体化すべきです。
 今後、重粒子線等の設備投資も見込まれる中、一般会計が予算より652億円も税収が増え、県財政に余裕があった決算年度に、一般会計からの負担金の繰り入れ基準を切り下げ、必要な医療機器の更新もすすまない実態をつくり出すとともに、常勤医師の欠員を放置した病院事業会計決算は認められません。以上、主な理由を述べ日本共産党県議団を代表しての平成16年度神奈川県公営企業決算及び神奈川県病院事業決算の認定に反対する討論を終わります。

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