| 2005年2月定例会
鈴木とも子県議の決算反対討論
(2003年度神奈川県一般会計・特別会計歳入歳出決算分)
(2005年2月24日本会議)
わたくしは日本共産党県議団を代表して、平成 15 年度神奈川県一般会計歳入歳出決算及び同年度神奈川県特別会計歳入歳出決算の認定に反対する討論を行います。
県税収入の財政不足を理由に福祉・教育予算を削ることは認められない
まず一般会計の歳入歳出についてです。決算年度は、深刻な不況の中で、政府はさらに追い討ちをかけるように、健康保険本人3割負担、酒税の値上げなどで国民負担を増大させました。こういう中、県の役割として、地方自治法の本旨に照らし、県民生活をどう守っていくのか問われるものでした。
2003年度当初予算では、310億円の財源不足としていましたが、県税収入が510億円も増え、給与改定などによる人件費の削減などで、結局決算では歳入歳出の差し引き71億円の黒字となり、単年度収支でも18億円の黒字となりました。このことは予算編成における収支見積もりの不十分さを示しています。2003年度決算は財政が厳しいとしながらも、自動車専用道路整備などを進める土木費は1,554億円と、依然として多額のお金が使われています。その一方で、市町村の要望にも耳を貸さず、重度障害者医療給付事業費の補助率引き下げを強行しました。小児医療費助成制度は、通院助成の年齢引き上げは行なわれたものの、市町村への補助率を二分の一から三分の一に引き下げたために、47都道府県中、最低レベルは脱却できないままとなっています。また、特別養護老人ホーム整備費補助は、前年度に比べ新設・増改築とも減額し、合計2億4,500万円の削減を行いました。その結果、入所待機者はますます増大しています。
また県立高校4校を統廃合により削減し、入学定員枠を全日制で狭めました。その結果2003年度の入試では、7,533人の不合格者を出しました。その後、全日制の2次募集、そして定時制での2次募集を行いましたが収まらず、翌年度に異例の定時制の3次募集を行うなど、大混乱を招きました。こうした福祉、教育に冷たいやりかたは認められません。
このページのトップに戻る 県の制度融資を中小企業が使いやすく借りやすいものに
次は商工費についてです。県内の中小企業は企業数で99.7%、雇用でも74%を占めています。その中で、中小零細企業や商店はいま生き残りをかけて必死でがんばっています。景気の動向を左右する中小業者への支援は、県政にとっても大きな課題です。中小企業を支援するための制度融資は、年度末の運用資金になど、大きな期待を持って利用され、頼みの綱となっています。しかし特に要望が強い小規模企業資金特別小口は、無担保、無保証人制度として中小業者にとって頼りにされていましたが、実績として、金額も件数も減少しています。この原因は金融機関による貸し渋りです。中でも都市銀行は融資倍率の目標を大きく下回っています。県は貸し渋りなどの実態調査を早急に行い、強く改善を求めるべきです。そして県の制度融資を、中小企業支援のため、利率の引き下げ、要件の緩和をはかり、使いやすく、借りやすいものにするよう改善すべきです.
森林を保全整備するためにも、まずは県産材の利用促進につながる林業振興支援策の拡充を
次は農林水産業費、林業費についてです。森林を保全整備するためには、適正な木の伐採が必要です。ですから、木を切り出さないでいる森林保有者が木を切り出すようになることが大変重要です。そのためには、木材の価格の安定、流通の確保、消費者のニーズ確保など、さまざまな取り組みが必要です。そしてなんといっても木材製材業への支援が必要です。県は2015年までに47,000立方メートルの伐採目標をたてていますが、実績では27,000立方メートルで、実際製品となっているのはわずか5,000立方メートルです。県産材産地指定認証制度に参加している製材工場は15社あり、その能力は10,000立方メートルということですが、3割の稼働という状況です。いま取り組んでいる認証制度の参加を増やし、フル稼働できる状況になれば、県が建設しようとしている木材供給センターは必要ないことになります。ましてや木材供給センターの建設に水源環境保全税をあてるべきではありません。県産材をアピールし、県民に県産材を使ってもらうことが求められるわけですが、しかし国庫補助事業で、県産材の魅力を知らせる県産材有効活用事業は、決算年度はわずか294,000円です。これでは県産材を大きくアピールすることはできません。県として学校の改修など県立施設に県産材を積極的に使用することも大きな宣伝になりますが、なかなか進んでいません。また最も宣伝効果の高い住宅地域の住宅展示場に県産材の家のモデルハウスなども設置するなど、県産材のアピールと利用促進に取り組み、林業振興のため支援策の拡充を行うべきですが、きわめて不十分で、このような農林水産業費は認められません。
このページのトップに戻る 重要な会計文書の廃棄は、裏金問題などの証拠隠滅と疑われても仕方がない
次に警察費についてです。まず会議に伴う食料費は、2001年度611万円が2003年度は958万円と347万円増額となっています。その理由は、内部・外部会議のお茶をペットボトルに変えたためとのことでした。いま県を挙げて経費削減を推進し、削ってはならない福祉・医療まで削減している時に増額は認められません。また警察費の中の報償費は6億1377万円となっています。その中で、公安委員会報償費は盆暮れに、激励のため各署を回り、清涼飲料水などを買うようにとお金で渡しているということが明らかになりました。本決算年度では425万円の公安委員会報償費のうち316万円、7割もが各署に現金で渡されています。神奈川県公安委員会は、みずからのホームページで公安委員会とは「県警察の管理機関であり、警察運営の政治的中立性と民主的管理の確保を図ろうとする」制度であると書いています。公安委員会はこの制度に基づいて警察を指導管理する立場にあり、お金を持って激励に行くなどということはこの制度に反するものであり、やめるべきです。刑事警察捜査報償費は、1億4,060万円ですが、捜査協力者への謝礼は基準さえなく、現場においてその時の状況に応じて決めるというものでした。情報を得るための謝礼ということは、情報をお金で買うということになります。県民の血税を判断基準もなく使い、情報収集のために謝礼を払うなどということは県民の理解を得られないもので、認めることはできません。
さらに大問題なのが、保存期間内の会計文書を廃棄してしまったことです。2004年3月24日、全国各地の警察の裏金問題、不適正執行が問題となっている中で、警察庁から5年間の保存期間が過ぎても廃棄しないようにと連絡が来たにもかかわらず、9部署で22種類、190冊という大量の保存期間内の会計文書が廃棄されました。その理由の一つは、暦年管理の一般文書と会計文書を混在していたためということでした。これは公務の職場において常識では考えられないことです。また二つ目の理由は、多摩警察署で、保存期間内と知りつつ業務に支障がないと判断して廃棄したということでした。県民の税金がどう使われたのかの証となる、会計文書の取り扱いが軽視されていることは、重大な問題です。さらに過去にさかのぼって、管理のあり方も、廃棄の仕方も、問題を起こした部署や、部署の担当者に対しての調査も把握もしていません。決算委員会で、多摩警察署については、調査の必要もないとしたことは、会計文書を廃棄したことが、重大な問題だとの認識があるのか問われるものであり、県警本部の、ずさんな文書管理に対する姿勢を示すものです。しかも北海道警・福岡県警・熊本県警・愛知県警など、裏金問題や、不正流用など明るみに出る中、県民の血税がどう使われたかの証となる、重要な会計文書を廃棄したのは、裏金問題などの証拠隠滅ではないかと、県民に疑われても仕方のないものです。
県営住宅の整備修繕を促進するためにも、一般会計から繰入金を増額すべき
最後に特別会計、県営住宅管理事業会計についてです。住宅団地修繕費、計画修繕費は年々減額され、修繕が計画通りに進んでいません。その主な理由は一般会計からの繰入金が1999年29億円だったものが、年々減額され、決算年度はわずか4億円と5年間で7分の1になっていることがあげられます。公営住宅法には「健康で文化的な生活を営むに足る住宅を整備し」とあります。しかし県は新たな住宅を建設しない方向になっています。その結果県営住宅は応募倍率12倍となっています。ストックの維持修繕をしていくとしていたのに維持修繕が計画通りに進まず、緊急修繕の対応でしのいでいるのは大問題です。健康で文化的な生活を営むに足る県営住宅の整備修繕のために、一般会計からの繰入金を増額すべきであり、認められません。
以上、主な理由を述べ認第2号 平成15年度神奈川県一般会計歳入歳出及び同年度神奈川県特別会計歳入歳出決算の認定に反対します。以上で反対の討論を終わります。
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