| 高校入試と再編計画について
前期計画の総括と教訓は何か
〔みわ県議〕
県内公立中学校の昨年度卒業生は、神奈川県の深刻な経済状況と雇用不安を反映して、公立全日制高校への進学希望が依然として強まっていました。しかし県は、計画進学率を0.2%引き下げ93.8%にし、公立中学校卒業生の8割以上が希望する公立全日制の入学定員を減らしました。そもそも県立高校での入学定員削減は、県立高校改革推進計画の前期実施計画によって行われているものですが、今年の削減では、後期選抜で7,654人を不合格にし、生徒に進路変更を余儀なくさせました。そして、全日制での不合格者を含め、志願者が殺到し、高校進学の最後の砦である定時制の二次募集の競争率をひき上げました。そこで、定時制二次募集での不合格者を101人も出す結果となりました。そこで緊急に異例の措置として、新年度になってからの3次募集を行いましたが、横浜市域での定員枠絶対不足のため、わずか25人を救済しただけで多くの子どもたちの高校進学を断念させ、社会に放り出しました。県立高校改革推進計画の前期実施計画が招いた事態は、極めて深刻な社会問題を作り出したことになります。県教委は後期計画を出すとしていますが、その前提には前期計画の総括が必要です。
県は前期計画をどのように総括し、今後に生かす教訓をどのようにとらえていますか、併せて見解を求めます。
〔回答〕
県立高校改革につきましては、多様で柔軟な高校教育の展開、地域や社会に開かれた高校づくり、活力ある教育活動を展開するための規模及び配置の適正化、を基本方向として取組を進めております。
県立高校改革推進計画の前期実施計画では、単位制普通科高校や総合学科高校など19校の新しいタイプの高校等の設置や、全ての県立高校による特色づくりなど、多様な教育の提供に取り組んでおります。
また、習熟度別学習や少人数学習の実施など、柔軟な学びのシステムの実現のほか、学校評議員制度や学校評価システムの導入など、地域や社会に開かれた高校づくりの取組を進めるとともに、14組の再編統合を行い、学校規模の適正化にも取り組んでいるところです。
前期実施計画では、3つの基本方向にそった、こうした様々な取組を通じ、活力と魅力ある県立高校づくりの実現に、着実に取り組んできたものと考えております。
今後は、前期実施計画策定後の社会状況の変化や、計画の進展に応じた課題に適切に対応しながら、後期実施計画の策定に取り組んでまいります。
後期計画は、希望者全入・少人数学級・小学区制・全高校の老朽化対策を軸にすべき
〔みわ県議〕
県立高校改革推進計画の前期実施計画では、少子化を理由に県立高校の削減と定員削減を決めていますが、その実施の過程で、15の春を泣かせないという県教育委員会の公約を何度も踏みにじってきました。また、後期実施計画でも、少子化を理由にして高校再編での高校削減と入学定員削減を行おうとしています。しかし、少子化のボトムは2006年ですし、前期実施計画遂行の中で起きた問題を真摯に受け止めるならば、公立高校入学定員枠の削減や県立高校削減を行う事ができないことは明らかです。
後期実施計画は、15の春は泣かせないと言う大前提のもとに、公立高校の学区は基本的に小学区制にし、希望者が全入できる公立高校の定員の確保と、前期計画の中で置き去りにしてきた再編対象校以外の高校の老朽化対策など教育条件整備に力を注ぎ、少人数学級を実施していく計画にしていくべきと考えますが、見解を求めます。
〔回答〕
学区につきましては、県立高校改革推進計画の進展を踏まえ、自らの進路希望に基づき、特色に応じた高校を主体的に選択できるよう、平成17年度入学者の選抜から学区を撤廃することといたしました。
また、希望者が全入できる公立高校の定員の確保につきましては、高校は義務教育ではありませんので、考えてはおりません。なお、公立高校の定員は、過去における中学3年生の進路希望の状況や志願動向などを踏まえ、公私で協議して定めております。
県立高校の老朽化対策につきましては、平成14年12月に策定された「神奈川県県有施設長寿命化指針」を踏まえ、取り組んでまいりたいと考えております。
県立高校における少人数学級の実施につきましては、個に応じた学習活動の充実を図るため、授業クラスの編成を工夫し、少人数学習や習熟度別の学習などに取り組んでまいります。
県立高校改革推進計画の後期実施計画につきましては、こうした観点を踏まえながら、策定してまいりたいと考えております。
来年入試での学区撤廃は中止し、入学定員の大幅削減はやめるべき
〔みわ県議〕
来年度入試は前期計画最後の年です。公立中学校卒業生が3、800人以上減少すると見込まれています。これまでの入試での混乱や、子どもたち保護者に県の教育行政への不信を募らせてきたことへの反省に立ち、これまで2度も起こしてきた混乱を繰り返すことなく、義務教育修了者の進路保障を行う視点から、公立中学校卒業生の減少分の定員削減を行うことがあってはなりません。又受検競争をさらに激化させ、地域の学校に進学できない多くの子どもたちを生み出す全県1学区は中止するべきであると考えますが、見解を求めます。
〔回答〕
公立高校の定員については、毎年度の公立中学校卒業予定者数をもとに、そのうちの進学見込み者数を勘案しながら、公私で協議して定めております。
また、高校の再編整備及び特色ある高校づくりの進展を踏まえ、自らの進路希望に基づいて特色に応じた学校選択が可能となるようにするため、平成17年度入学者の選抜から学区を撤廃することといたしました。今後は、各校の特色ある高校づくりの一層の進展を図ることや、入学者選抜制度改善における個性に応じた選抜方法の着実な実施に取り組んでまいります。
定時制は1クラス35人に抑え、定員の確保を
〔みわ県議〕
また、定時制高校は、不登校を経験した生徒、日本語を母語としない生徒、経済的に困窮する生徒、高校中退者を含む過年度生など、なんとしても高校教育を受けたいとの願いを持つ生徒の進学希望が増加しています。ですから、基本的人権尊重の立場からも定員の確保が重要になっています。一方、定員を増やすと言っても今年のように1クラス定員を35人から40人に増やしたのでは、過年度生のいる定時制では、1クラス45人以上になる事にもなり、不登校を経験したなど困難を抱え、定時制での丁寧な指導と対応を期待し希望して進学してきた生徒などへの学校教育への適応をさらに困難にしてしまいます。
定時制の定員枠は横浜市とも協議し、1クラス35人にして定員の確保を行うべきと考えますが見解を求めます。
〔回答〕
定時制高校については、本来の勤労学生だけではなく、様々な事情を抱えた生徒が多くいることから、従来、1クラス定員を35人としてきましたが、平成16年度選抜での1クラス40人とした措置については、定員を大幅に上回る志願があったために講じた緊急的措置であります。
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