日本共産党神奈川県議団
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県議会での取り組み2004年6月議会みわ智恵美県議の文書質問と回答>市町村合併について
県議会での取り組み

市町村合併について

住民の意思が反映されていない合併重点支援地域指定は撤回すべき

〔みわ県議〕
 現在、相模原市、城山町、津久井町、相模湖町の1市3町で任意協議会を設置して合併に向けての協議が進められています。しかし、1市3町の合併は、住民の意向を無視して進められ、任意協議会での議論も「合併先にありき」となっています。2000年11月に実施された城山町、津久井町、相模湖町での各町民アンケートでは、「1市3町の組み合わせによる合併の検討」については設問すらなく、また、相模原市では市民に対するアンケートなどによる意向調査は全く行われていません。こうした中、6月20日投票で城山町長選挙が行なわれました。小林正明新町長は、「合併問題は、町の存亡にかかわる問題ですから、町民の皆さんの意向が反映できるようにすることが重要」「単独町政を継続した場合の『自立シミュレーション』の作成やシンポジウムを開催するなど、充分な情報提供する中で『住民投票』を実施し、町民が納得した状態で結論を出していきます」と議会の所信表明で述べています。小林町長の発言は、地方自治の観点から見れば当然のことです。
 市町村合併は、何よりも住民の意思が尊重されなければなりませんし、県の基本的態度は、「まちの将来は、市町村そして地域の皆さんが自主的に検討され自ら決定すべき課題」としています。現在の1市3町での合併協議は、住民の意思を反映したものではなく、県の基本的態度に反するものであることは明確です。ところが県は、6月10日に1市3町を合併重点支援地域に指定しました。神奈川県における市町村合併支援指針(以下「指針」)では、第1段階から第3段階に区分され、合併重点支援地域指定は、法定合併協議会の設置と同じ第2段階に位置づけられています。1市3町における合併協議は、4月に始まったばかりであり、現状は、「指針」の第1段階にあることは明確です。湯河原町・真鶴町に対する合併重点支援地域指定も、任意協議会設置後、新市町建設計画などの協議を7回行ってからでした。
 1市3町の合併重点支援地域指定は、県の「指針」に反するだけでなく、事実上、上から合併を推進するもので、地方自治の本旨に反するものです。1市3町に対する合併重点支援地域指定を撤回すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

〔回答〕
 相模原市、城山町、津久井町及び相模湖町の1市3町では、今年4月に任意の合併協議会である「相模原・津久井地域合併協議会」が設置されましたが、合併の期日など合併基本項目の協議が行われるなど検討が具体化したことに加え、1市3町からの要請も踏まえ、6月に合併重点支援地域に指定したところです。
 なお、合併重点支援地域の指定は、あくまでも地域における合併の検討を支援するために行うものであり、決して上から合併を進めるものではないと考えております。

合併のメリットばかりの偏った情報提供は改めるべき

〔みわ県議〕
 県の市町村合併における役割は「合併に対する様々な情報を収集し、提供すること」としています。県は、この立場を貫き、住民が判断できる客観的な資料を提供することに徹するべきです。しかし、県が作成したパンフ「これからのまちづくりと市町村合併」では、合併のメリットだけを強調している事例が見られます。例えば篠山市の例についてです。1999年4月1日、篠山町、西紀町、丹南町、今田町が合併して篠山市ができ、合併のモデルとして自治省(現総務省)が全国に紹介しました。県のパンフでは、「住民の声が届かなくなるのでは」の懸念に対して、篠山市の例をあげ、「市民の意見を行政や地域活動に反映させるために『篠山市100人委員会』が設置されている」とし、懸念を否定しています。しかし、兵庫県市町振興課が2003年8月に実施した市民アンケートでは、「100人委員会」について、「あまりよく知らない」「知らない」が合わせて63.2%にもなっています。また、市民の声の市の施策の反映について、「あまり反映されていない」「反映されていない」が合わせて37%、「合併前と変わらない」が24.5%、「十分反映されている」「ある程度反映されている」が合わせて15.8%となっており、合併前と比べて市民の声が反映されていないことを示しています。
 また、県のパンフでは、合併の効果として「合併特例債を活用することなどにより、合併前に急務になっていた斎場(約21億円)や清掃センター(約71億円)の全面改築事業に着手することができた」と評価しています。確かに、篠山市では斎場や清掃センターの全面改築も含め15事業を総事業費364億円で進めています。しかし、合併特例債を含む277億円を発行したため、公債費が大幅に増加し、1999年度と比較し、2002年度は経常収支比率(1999年度78.8%から2002年度84.8%)も公債費比率(16.3%から18.7%)も起債制限比率(10.7%から12.9%)も悪化しています。兵庫県市町振興課は、こうした実態を「合併前後の大規模な社会基盤整備により起債制限比率が年々上昇するなど、今後、財政硬直化が懸念」と指摘しています。
 県は、こうした合併に伴うデメリットも情報として示すべきであり、国などの資料を基にしての一方的な情報の提供は、「合併に対する様々な情報を収集し、市町村や地域住民の皆さんへ情報を提供していきます」との県の方針に反するものであり、改めるべきと考えるが見解を伺います。

〔回答〕
 合併の検討に資する情報については、今後ともできる限り広く収集し、市町村や県民の皆様に提供するよう努めてまいります。

合併特例法の法定協議会設置勧告など、合併を押し付ける知事権限は行使すべきでない

〔みわ県議〕
 新しく成立した「市町村の合併の特例等に関する法律」では、「都道府県知事は、地方自治法の規定により、構想対象市町村に対して、合併協議会を設けるべきことを勧告しようとするときは、あらかじめ、当該構想対象市町村の意見を聞かなければならない」(第61条第1項)と規定し、都道府県知事は、勧告に先立ち市町村長の意見を聞くことを義務づけられました。そして、勧告をうけた市町村長には、合併協議会の設置を議会に付議することを義務づけ、議会が否決した場合は、首長あるいは住民(有権者の六分の一)の請求で、協議会設置の是非を問う住民投票ができるとしました。この改定は、都道府県知事の権限を強め、上から市町村合併を押し付けることになり地方自治に反するものです。
 この法改定に基づく権限を行使することは、知事が主張している地方分権に反するものであり、行使すべきでないと考えますが、知事の見解を伺います。

〔回答〕
  「市町村の合併の特例等に関する法律」が第159国会で成立し、平成17年4月1日から施行されることとなりました。この法律では、総務大臣が市町村合併推進に関する「基本指針」を策定し、都道府県がその指針に基づき自主的な合併を推進する必要があると認められる市町村を対象として「構想」を定めることとされています。都道府県知事は、「構想」の対象となった市町村において合併協議会が設置されていない場合は、当該市町村に対して協議会設置の勧告をすることができるとされています。
 この「基本指針」が示されるのは、同法が施行される来年度になりますが、県といたしましては、その内容を踏まえて、「構想」への対応を検討してまいりたいと考えております。