日本共産党神奈川県議団
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県議会での取り組み2003年12月議会>鈴木とも子県議の議案及び請願に対する反対討論
県議会での取り組み

2003年12月定例会

鈴木とも子県議の議案及び請願に対する反対討論

(2003年12月19日本会議)

 私は、日本共産党県議団を代表して、定県第92号ほか4議案、並びに請願第9号、ほか12請願に対する所管常任委員会の審査結果に反対する討論を行います。

青少年を温かく見守り、社会人として自立できるように関われる社会こそ必要

 まず定県第93号議案 神奈川県暴走族等の追放の促進に関する条例についてです。 日本共産党県議団は、暴走行為などの違法行為が県民に甚大な騒音被害や迷惑をかけており、取り締まりは当然と考えています。しかし、今回出された条例案は、広く県民を対象に責務を規定し、不明確な規定で罰則を科し、取り締まりを一層強化するなど問題があるものです。県民が願っているのは暴走行為や危険な走行を根絶することですが、この間の暴走族グループと総員数は、2000年81クループ、1720人から2002年53グループ1003人と減少しています。また、11月28日には暴走族を脱退しようとした高校生から60万円を脅し取った元リーダーなどが恐喝容疑で逮捕されています。このことは、暴走族に係わる凶悪犯罪を含め、暴走族対策は現行の道路交通法、運送車輌法、刑法などで対応できることを示しています。
 条例制定の趣旨には「現場で検挙を主眼とした取り締まりの強化」があげられています。しかし、これまで県警は、暴走行為を現場で止めるのは、市民にも被害が及ぶとして、現行犯逮捕を行ってきませんでした。暴走族をあとから追いかけ、あるいは待ち伏せして写真をとり、対象者を明確にして、数ヶ月後に逮捕するやり方をしてきました。県警は条例ができれば、例えば、公園などに暴走族が小集団で集まったときに逮捕ができるとしていますが、小集団でも現場逮捕は危険が伴うことには変わりがなく、現行犯逮捕が困難なのが実態です。
 条例案では、「県民」「保護者」「事業者」「駐車場、空き地の管理者」など責務が課せられる対象が幅広い上に、特に保護者に対して過度に具体的な責務を課しています。暴走族等で捕まった少年たちの心の内を聞いている弁護士は、「少年を捕まえても、捕まって出た後の行き場がなく、また戻っていくのが実態だ。自分の存在意義を感じられる集団があり、仕事ができる場があれば、暴走族から抜けられる。本人の自己肯定感がもて、心から安心できる居場所づくりがまず先ではないか」と指摘しています。暴走族に入っている少年をもつある母親は、「学校でトラブルがあった時、学校から言われることが正しいと思って子どもに接した。子どもは、学校にも家庭にも居場所がなくなって、暴走族に入った。どんなに行くなといっても、出て行ってしまう。地域からは白い目で見られ、学校からいろいろ言われると、いっそこの子さえいなければと子どもを殺して自分も死んでしまおうと考えることさえある。子どもを何とかしたいと一番考えているのは親である。しかし、親に責務が課せられることで、家族も本人も、ますます孤立し追いつめられる思いがする」と心境を述べていす。このことは、単に保護者に責務を科しただけで問題は解決しないことを示しています。また、条例案では、暴走族を「暴走行為を行うことを目的として結成された集団」としていますが、これでは「集団」の要件が明確に示されていないにもかかわらず、加入に関して重い刑罰を課しています。さらに、条例案12条は、暴走族の規定以外の人も対象となる上、「正当な理由なく」「不安を覚えさせるような方法で携帯」等、ぞれぞれの要件が不明確で、人の主観にかかわる構成要件で刑罰を課すことは不適切であり、罪刑法定主義に反していると考えます。
 さらに、この条例(案)は広範な県民に責務を課しながら、県民の十分な議論もされず情報公開もされていません。条例化を求め、最終報告を出した交通安全対策協議会の専門委員会の議事録は公開もされず、最終報告書に県民意見の募集が行われただけで、条例骨子が9月定例会で関係常任委員会に示されました。そして条例案に対する県民への意見収集も行われませんでした。
 今、早急に行うべきことは、地域が青少年を温かく見守り、社会人として自立が図れるよう関わりがもてる地域社会をつくることであり、暴走族にいた少年も含めて青少年が地域で安心して生活でき働けるなどの居場所をつくることです。よって本議案は認められません。

学費値上げは学ぶ条件を奪うもの

 次に定県第98号議案 神奈川県立平塚看護専門学校条例の一部を改正する条例についてです。
 日本共産党県議団は、免除規定の対象が拡大することについてはもちろん賛成するものですが、入学検定料を800円、入学料を1万円、授業料を26,400も値上げすることは、長引く不況で、親のリストラや失業、倒産等で、県民生活が厳しい中、新たな経済的負担を増やし、学ぶ条件を奪うものです。県としても保健、医療、福祉の人材の養成、確保を、総合計画の戦略プロジェクトに位置づけ、取り組もうというのであれば、経済的負担を増やす授業料等の値上げは、行うべきではありません。

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日本の戦後史に禍根を残す自衛隊のイラク派遣

 次は請願についてです。
 請願第17号は、「自衛隊のイラク派兵に反対する意見書の採択を求める請願」についてです。
 米英が引き起こしたイラク戦争は、国連憲章をふみにじった侵略行為であり、国際世論の厳しい批判にもかかわらず、強行されたものです。しかもいまだに大量破壊兵器が見つかっていないなど、大義のないものです。イラクでは、フセイン元大統領の身柄が拘束されてもなおテロや襲撃が続き、日本大使館への脅迫も行われるなど、米英軍による軍事占領への不満と抵抗は、米英に協力する日本にもターゲットをあわせつつあります。
 ところが小泉内閣は、あくまでも自衛隊をイラクに派遣し、人道支援の名の下に米英軍の占領活動を支援し、武器を携帯した米兵の輸送まで行おうとしています。また派遣される自衛隊は、拳銃や小銃に加え対戦車無反動砲や装甲車両で武装していくとしています。それは、イラクの治安が依然として不安定であり、いつ襲撃を受けても不思議ではなく、それが戦闘に発展することを想定しているからにほかなりません。
 今なお危険な情勢にあるイラクに自衛隊を派遣することは、「イラク復興支援特別措置法」にも反することです。自衛隊創設当時に行われた「自衛隊の海外出動禁止」の参議院決議にも反するものでもあり、絶対に容認できません。
 こうした国会決議や「イラク特措法」に反して自衛隊をイラクに派兵することは、戦後、一度たりとも海外に出動して人を殺したことがなく、1人の戦死者も出したことのない輝かしい日本の戦後史に禍根を残すことになります。よって、自衛隊のイラク派兵に反対する意見書の採択を求めた請願第17号は採択すべきです。

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少人数学級実現や私学助成拡充を求める請願は採択すべき

 次は請願第18号です。
 全国ではもうすでに30の道府県で30人学級などの少人数学級が実施されています。このような中、文部科学省は、義務教育国庫負担制度の運用弾力化の一環として少人数授業やTTへの教員配置分を、少人数学級に研究指定で使ってよいと言うことでの調査を行うことになりました。これまでに全国で取り組まれた30人学級実現の運動が、国を動かした結果であると思います。県教育委員会は、大きい集団になれていない小学校1年生でのきめ細かな指導が必要と考えて、35人学級の研究指定に手をあげる学校を調査しています。すでに全国の流れは少人数学級。国も足を踏み出しました。ここで、神奈川県がこの研究指定事業を活用し、30人学級に前進していくことが多くの県民の願いであり本請願は採択すべきです。
 次は請願第20号の1についてです。
 毎年私学助成拡充と30人学級を求める3000万国会請願署名運動が行われ、今年は神奈川県だけでも93万という署名が寄せられました。現在私立高校では、長引く不況の中、家計が激変し、学費の滞納が増え続け、修学旅行にも行けない、中途退学せざるを得ないなどの生徒が出ているという深刻な状況が続いています。どの子も学ぶ権利が保障されなければなりません。そのためには、私学への経常費助成を拡充すること、学費補助制度の所得制限をなくし、金額も大幅に引き上げること、学費緊急支援補助金の増額など、経済的理由で私学への進学をあきらめるこどもが出ないように、県として公費助成の大幅な拡充を行い、国に対しても拡充を求めるべきです。よって本請願は採択すべきです
 請願第21号は「私立幼稚園への公費助成の充実をめざすについての請願」です。幼稚園の保護者負担も、若い親たちに重くのしかかっています。「少子化、少子化というけれど、幼稚園にかよわせるにもお金がかかりすぎる。子どもは3人ぐらいほしいと思うが、お金がかかると思うと産むのをためらってしまう。なんとか幼稚園の保護者負担を減らしてほしい」と訴えが寄せられています。神奈川県の幼稚園は90%を私立に頼っています。県として入園料、保育料など、少子化対策の一環としても私立幼稚園への公費助成を行っていくべきです。よって本請願は採択すべきです。

以上主な理由を述べ、定県第92号議案、93号、95号、96号、98号の各議案と請願第9号、12号、から17号、18号の1と2、19号の1、20号の1、21号、及び22号の各請願についての所管常任委員会の審査結果に反対する討論を終わります。

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