| 2003年12月定例会
新総合計画「素案」ついて
【ふじた県議】
新総合計画の「素案」は、福祉、教育、県民のくらしや平和・基地にかかわる課題は積極的に取り上げられていない一方、新幹線新駅の見通しが全く立たないのに、2006年までにツインシティ整備計画の都市計画決定をめざし、自動車専用道路の整備も促進させるとしていますが、このような「素案」は抜本的に見直すべきです。
【回答】
新総合計画については、県民や地域の抱える課題解決に向けた県の取り組みについて、「安心してくらせる福祉・医療の基盤整備」、「県民の安全・安心の確保」など7つの政策課題分野に整理して「実施計画」を明らかにすることとしております。
「実施計画」は、「戦略プロジェクト」と「主な施策・事業」で構成されており、県民の抱える課題の中で、特にこの4年間に県として重点的・優先的に取り組むべきと考えられるものを「戦略プロジェクト」として、また、県が着実に取り組む主な施策・事業に就いては、「主な施策・事業」としてお示ししておりま。
お尋ねの課題への対応については、県の役割も踏まえ、それぞれの取り組みの方向や内容に応じて、「戦略プロジェクト」や「主な施策・事業」への位置づけを検討してまいりたいと考えております。
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青年の雇用確保を
【ふじた県議】
雇用問題は極めて深刻です。とりわけ青年の雇用問題の解決は、高齢者、障害者の雇用対策と共に重要になっています。国民生活白書は「1995年から2001年までの間に中小企業は3万人雇用を増やしたのに、大企業は108万人もへらした」と大企業の責任を指摘し、「もともとフリーターになりたかった人は少ない」、「フリーターの増加は、経済成長を制約し、未婚化、晩婚化・少子化がすすむなど日本社会の将来に悪影響をもたらす」としています。高校生をはじめ青年に就職を保障することは、単なる雇用問題ではありません。次代を担う青年が自分と社会の未来に希望をもって働くことは、社会の発展にとって不可欠です。ところが、「素案」では、青年の雇用確保の対策が明らかにされていません。大企業に青年の雇用を確保させること、長時間労働とサービス残業の解消で雇用を拡大すること、県として教職員・福祉職員・看護師の新たな採用や民間福祉施設の人件費補助の拡大など独自の雇用拡大に取り組むこと、こうした課題に積極的に取り組み、青年の雇用を確保すべきです。
【回答】
青年の雇用について、県内経済団体に対してその拡大を要請していくとともに、県としてもフリーター等の若年者の求職活動を支援する様々な事業を引き続き実施してまいります。
また、長時間労働については、国に対して労働時間の適正化を重点とする監督指導を強化するよう引き続き要望していくとともに、賃金不払い残業が生ずることのないよう、引き続き普及啓発に努めてまいります。
教職員の採用については、退職者、定数増減等を勘案して行っております。また、福祉職員や看護師の採用については、再任用や臨時的任用職員などの多様な任用形態の活用も踏まえつつ、業務に必要な人員の計画的な確保に務めております。
民間社会福祉施設への人件費補助については、福祉サービス利用者の処遇の維持向上と、福祉施設間のサービス水準の均衡の保持を目的に実施しておりますが、現在のところ、補助対象を拡大することは考えておりません。
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小児医療助成制度の充実を
【ふじた県議】
出生率が下がり、少子化が進行する中で、県が子育て支援を充実させることが求められています。子育て支援で県民が一番求めているのが、「経済的負担の軽減」です。この課題で、全国の都道府県で取り組まれているのが、小児医療費通院助成制度です。神奈川県は今年の4月から3歳未満まで引き上げましたが、それでも全国45位、ワースト3の水準となっています。9月定例会予算委員会で、わが党の河野幸司委員の小児医療費通院助成の年齢引き上げを求める質問に、松沢知事は「市町村のみなさんと鋭意協力し、議論しやって行きたい。よく検討させていただきます」と答弁しています。県内の市町村は、小児医療費通院助成制度の拡充を強くもとめていますが、県として助成制度の充実に積極的に取り組むべきです。
【回答】
小児医療費助成制度については、実施主体であります市町村と設置しました「神奈川県小児医療費助成制度協議会」における検討結果に基づき、平成15年度から通院助成対象年齢を従来の「1歳未満」から「3歳未満」まで引き上げる等の改正を行ったところでありますので、当面は、この新制度のもとで実施状況を見守ってまいります。
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少人数学級実現と私学助成の拡充を
【ふじた県議】
全国で取り組まれ、教育的効果が出ている少人数学級に県としても取り組むべきです。文部科学省が11月21日に「指導方法工夫改善定数等加配予定数」を少人数学級の編成に振り替えて活用できることを示し、これを受けて神奈川県は、11月28日に、この加配定数を「小学校1年生の35人学級編成にあてることができる」ことを各教育委員会に示しました。国のこの制度を活用し、県独自に教員を増やし、小学校1年生からの30人学級を実施していくべきです。また、県は来年度の入試に当たって、全日制高校への進学率を93.8%と今年度に比べ0.2%引き下げ、又、入学定員全体では公立中学卒業生数の減を上回る994人の定数を削減しようとしています。一方、経済的状況で私学での学費滞納者が過去最高の状況となり、中途退学や修学旅行の不参加者も増えるなど私学で学ぶことが困難になる家庭が増えています。こうした状況は、進学もできない、就職もしない無業者が増える懸念があることを示していますが、県として、来年度の定数を増やすこと、私学助成を拡充することなど、希望者全員が高校に進学できるようにすべきです。
【回答】
学級編成基準を30人に引き下げることは、県単独予算の大幅増を伴うことから、非常に困難であります。
なお、国における少人数学級の実施に係る研究指定校の取扱いについては、今後、十分に注視してまいります。
全日制高校の入学定員については、公立中学校卒業者の全日制高校への進学希望の動向や生徒の増減の状況を踏まえ、これまでも公私強調のもとで設定してまいりました。
今後とも、公私で適正な受け入れ枠の確保に努めてまいりたいと考えております。
私学助成については、これまでもその充実に努めており、引き続き努力してまいりたいと考えております
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待機者解消を目標にした特養などの整備計画を
【ふじた県議】
特別養護老人ホームの待機者は、2003年4月1日で18,531人と、介護保険がはじまった99年4月に比べ、3倍近く増加しています。待機者解消は緊急の課題となっており、県としてそのための取組みを強めることが求められています。ところが「素案」では、検討している目標として「高齢者100人あたりの主な居宅サービス利用回数」「高齢者100人あたりの介護保険施設床数」とし、取り組む事業では「居宅サービスの充実」「特別養護老人ホーム等介護保険施設の着実な整備促進」とし、待機者解消の目標とはなっていません。介護3施設の中で県民が特に望んでいるのは、長期的に入所できる特別養護老人ホームの整備です。県の調査では、特別養護老人ホーム待機者のうち「すぐに入りたい」が53.5%、「半年くらい先までには入りたい」が14.7%、「1年くらい先までに入りたい」が6.6%、合わせて74.8%となっています。また、在宅の待機者の69.2%が「デイサービスやショートステイ等が必要な時に使えること」を要望しています。待機者の解消を目標にしたショートステイの整備や特別養護老人ホーム整備計画をたてるべきです。
【回答】
特別養護老人ホームの待機者への対応については、本年度スタートした「かながわ高齢者保健福祉計画」に基づき、特別養護老人ホームの整備を推進するとともに、痴呆性高齢者グループホーム等の設置促進や居宅サービスの充実などの取り組みをすすめているところであり、新総合計画素案(最終案)にも、これらの施策を位置づけ、市町村との連携のもとで、着実に取り組んでまいります。
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保育園の待機児の解消、次世代育成
【ふじた県議】
保育園の待機児の解消も緊急の課題となっています。ところが「素案」の取組みでは、「保育所の整備の支援」とし、「社会福祉法人、民間企業、NPO法人など多様な主体による整備の支援」とし、公立保育園の整備の課題には全くふれられていません。保育サービスの水準を維持していく上で、公立保育園の役割は今後とも欠かせないものです。公立保育園と認可保育園の整備を含めた待機児解消の目標を持った整備計画にすべきです。また、「次世代育成支援推進対策法」に基づく行動計画を、少子化対策だけでなく、学童保育の充実、児童虐待防止対策、家庭生活と職業生活の両立を支える施策などの県民のニーズも反映させ、総合計画に位置付けるべきです。
【回答】
公立保育所は、保育の実施主体である市町村が直接設置しており、今後とも、県は、祖町村が立案、実施する整備計画を尊重し、公立保育所についても支援してまいります。
また、次世代育成支援対策推進法に基づく地域行動計画は、国が定める行動計画策定指針に即して策定することとなっており、指針には、放課後児童健全育成事業の着実な実施、児童虐待防止対策の充実、仕事と子育ての両立の推進なども盛り込まれています。県の新総合計画素案(最終案)においても、中期的な視点に立って重点的に取り組むべき5つの政策の基本方向の一つに「神奈川を支える<次世代の育成>〜少子高齢社会の到来に備えて〜」を位置づけ、積極的に取り組んでまいります。
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爆音被害解消と米空母の母港撤回、遊休化している基地の返還を
【ふじた県議】
これまでの「新総合計画21」では、平和と基地問題は、政策分野の7つの大柱の1つ「平和な地球市民社会をめざして」のなかに位置付けられていました。しかし、「素案」では「安全・安心の確保」の課題の中の位置づけとされ、「平和」という言葉が政策分野の大柱からもなくなっています。しかし、米軍基地問題は、21世紀に主権を取り戻し、平和な日本をつくっていく上で欠かせない課題であり、単なる「安心・安全の確保」の課題に位置づけられるものではありません。現在、神奈川の基地をめぐる動向は極めて重要な局面となっています。米軍は、池子に新たな米軍住宅の建設を押しつけ、米空母キティホークにF/A-18Fスーパーホーネットが配備され、爆音の激化が懸念されています。2008年には原子力空母の横須賀配備の動きも明らかにされています。基地問題のこの時期の取り組みが、21世紀の神奈川の基地と平和問題にとって非常に重要になっています。だからこそ、基地問題を戦略プロジェクトに位置づけて、積極的に取り組まなければなりません。また、地域主権の確立というのなら、きっぱりと国と米軍に対して、基地の返還、米空母の母港撤回、池子住宅地区への米軍住宅反対、遊休化している基地の無条件返還を求めるべきです。
以上の6つの課題については、戦略プロジェクト(仮称)に位置づけて取り組むべきと考えますが、知事の見解を伺います。
【回答】
米空母艦載機による爆音被害の解消については、様々な機会を通じて要望してまいりますが、米空母のいわゆる横須賀母港については、日米安全保障条約により国が安全保障を維持するという、固有の責務・役割の問題であると認識しておりますので、県として申し上げる立場にないと考えております。
基地の返還については、県独自に、また、神奈川県基地関係県市連絡協議会等を通じ、特に、遊休化している基地、住民福祉・都市整備のための公共施設用地として緊急に必要とする基地、周辺住民に多大な障害を与えている基地について、ねばり強く国に働きかけてまいります。
また、池子住宅建設計画については、まず、国と地元市の間で十分話し合っていただくことが何より重要と考えております。
なお、新総合計画素案(最終案)では基地問題に関しては、県が着実に取り組む課題として、「主な施策・事業」としてお示ししております。
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厳しい県財政の中、不要不急の公共事業は見直しを
【ふじた県議】
県財政が厳しくなっている中で、不要不急の公共事業の見直しが求められています。松沢知事はマニフェストの中で公共事業費の削減を打ち出しましたが、「素案」ではこの立場が全く示されず、湘南・県央都市圏の整備など5つの県土づくりをすすめるなど「新総合計画21」を受け継ぐものとなっています。県内の人口は2008年をピークに減少し、経済も低成長が続くと予測されていく中で、これらの県土整備計画は抜本的に見直すべきです。また、県財政が厳しい中で、新幹線新駅の見通しがない中で進められているツインシティ整備計画や自動車専用道路の整備計画は凍結・見直しをすべきであり、戦略プロジェクト(仮称)には位置づけるべきではないと考えますが、知事の見解を伺います。
【回答】
県土基盤の整備については、県民のくらしや産業を支える基盤として、大変重要なものと認識しており、特に県央・湘南都市圏の整備などについては、長い間の関係者の努力の積み重ねでもあることを踏まえ、基本的には「かながわ新総合計画21」の考え方や取り組みを継承し、その位置づけを図ってまいりたいと考えております。
また、東海道新幹線新駅の誘致については、JR東海から「新駅設置は長期的検討対象であり、周辺地区の都市形成等から可否を判断する」との回答を得ており、ツインシティの都市づくりをすすめていくことが、新駅の実現につながるものと考えております。
さらに、さがみ縦貫道路など県土構造の骨格をなす自動車専用道路網の整備は、県内の広域的な交通の円滑化や地域経済の活性化など、地域のまちづくりや産業活動、県民生活にとって極めて重要な役割を担うものであり、着実に推進していくべきものと認識しております。
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