日本共産党神奈川県議団
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県議会での取り組み2003年12月議会>ふじたちえこ県議の文書質問と回答
県議会での取り組み

2003年12月定例会

「地域主権実現のための中期方針(仮称)素案」について

市町村の自主性を支援する施策・事業こそ

【ふじた県議】
  地方分権推進法の制定と地方分権推進計画の策定、地方分権一括法の制定など、近年、「地方分権」の名による制度改正が行なわれ、「分権」の受皿づくりとしての市町村合併の動きが急となっています。しかし、事務だけが市町村に移譲され、事務量にふさわしい税財源の移譲がまともに行われず、多くの地方自治体が財政上の困難に直面しています。現在、進められているいわゆる「三位一体の改革」においても、国庫補助負担金の削減が先行し、地方交付税と税財源の移譲は大幅に圧縮され、国の支出の削減だけが突出するものとなっています。こうした中、規模の小さな市町村が、地方交付税の削減によって市町村合併を余儀なくされる事態がすすんでいます。「地域主権実現のための中期方針(仮称)素案」では、国の三位一体の改革は「決して十分なものとはいえず」としているにもかかわらず、上から押し付けられている市町村合併を容認・前提とした道州制の研究・提言まで言及するものとなっています。
 一方で同「素案」では、「地方自治体の自主性や自立性を高め」て「地方分権」を実現するとしていますが、そうであるならば、現在すすめられている自治体の自主性を無視した市町村合併の押付けや行政主導による道州制の検討・推進とは、根本的に反するものと考えますが、知事の見解を伺います。また、「合併しない自治体への支援」など、市町村の自主性を支援する施策・事業を計画に位置づけるべきと考えますが、併せて知事の見解を伺います。
【回答】
 市町村合併は、市町村および地域住民が自ら検討し、自ら決定していくべき問題であると考えております。なお、県としては、市町村合併の取り組みへの支援はもとより、市町村がその機能・役割を十分発揮しうるよう支援することを基本的な考えとしております。
 また、広域的自治体として、県のあり方を研究する必要があると考えており、道州制もその一つと考えております。

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県民の視点で施策・事業見直しを

【ふじた県議】
 「行政改革の中期方針(仮称)素案」では、これまでの行政システム改革を継承しながら、さらに県行政の役割・機能を見直し、県立高校・高等職業技術校の再編・統合や女性センターをはじめ各種出先機関の削減、警察以外の知事部局・教職員の削減などが掲げられています。しかし、この間の「行政改革」は、出先機関の廃止や一律的な人員削減により、各種専門職員が減り続け、県行政の高度性、専門性が失われ、県民の期待にこたえられない事態が生まれつつあります。例えば、食品衛生の指導・監督にあたる衛生監視員はただでさえ絶対数が少ない上に、退職者の補充がされないため、飲食店などに食品衛生の重要性などを徹底する予防業務に手が回らず、点検に回る監視率も下がっています。県政が、効率的な行政運営をめざすのは当然ですが、地方公共団体である県行政の中心課題は県民の福祉やくらしを増進させることであり、そのために県行政の無駄や不要不急の事業を見直ししていくことが「行政改革」の目的です。
 これまでの本末転倒ともいえる「行革」を繰り返さないためには、県の施策・事業を見直す「政策評価」制度を、行政内部での「評価」から県民や関係団体などによる「県民評価」に切り替え、県民の視点での県の施策・事業の見直しを計画に位置づけるべきと考えますが、知事の見解を伺います。
【回答】
 本県では、評価に基づく合理的な事業選択、説明責任の徹底、職員の意識の向上を目的として、平成13年度から政策評価を実施しており、評価結果についても、評価対象事業ごとの調書を含めて県のホームページに掲載するなどの方法で公表し、県民の方のご意見を求めております。
 行政システム改革の中期方針(仮称)案においても、社会経済情勢の変化や新たな県民ニーズに的確に対応するため、政策評価などを踏まえて施策・事業を絶えず見直すとともに、政策評価の充実を図り、結果の活用に努めることとしております。
 また、新たにNPO等との協働の一環として、政策評価のNPO等への委託の実施に向けて取り組むこととしております。
 このような政策評価システムの充実や評価結果の公表などを通じて、県民の視点に立つ県政の実現に努めてまいります。

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公的サービスの水準を維持・向上させるために

【ふじた県議】
 県は、県民サービスの質の向上を図るために民間に対する助成を行なうとともに、民間では不十分なサービスは県として直営でその質を確保してきました。県内全体のこの県民サービスの質を保ち、向上を図るための役割を県は担うべきです。一方で「計画素案」、企業やNPO等を公的サービスの提供主体として積極的に活用し、県の施設の管理・運営などを企業などが行う「指定管理者制度」などの活用も強調しています。しかし、サービス主体を変える上で、サービスの水準をどうするのかは基準が示されていません。これでは、県立福祉施設の民営化と民間福祉施設への補助金カットを強行して、県民福祉の水準低下を招いてきたこの間の「「行革」の矛盾をいっそう深刻にせざるを得ません。介護保険制度では、介護事業に多様な事業者が参入し、まじめな事業者がある一方、ヘルパーの労働条件の悪化が社会問題化し、待機者の増大など基盤整備への県の責任が問われるなど、様々な問題が噴出しています
 現在、公的サービスは、県立・県営などの直営方式、保育園など公立と私立の並存、最低水準の確保や環境基準など民間に対する規制など様々な形態で行われています。公的サービスの提供にあたっては、提供主体だけでなく、サービス水準をどう保障するのかが大きな課題となっています。
 どのような水準の公的サービスを提供するのかを示さずに営利を目的とする企業等にサービス主体を任せてしまうことは、県民サービスの後退につながりかねません。少なくとも現在のサービス水準を維持し、県民サービスの向上につなげるために、サービスの質と量の基準をどうするのか、直営方式・補助金・最低基準・環境規制など県がどういう施策・事業で担保していくのかを示すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
【回答】
 国の規制緩和の進展などに伴い、公共的なサービス提供において、民間企業やNPO等も大きな役割を果たすようになってきております。そこで、行政システム改革の中期方針(仮称)案においては、基本方針の一つに「民間との協働と連帯」を掲げ、企業、NPO等の多様な民間活力を公的サービス提供主体などとして積極的に活用を図ることとし、民間と行政の役割分担の観点から、施策・事業を見直すとともに、指定管理者制度の活用について検討を進めることとしております。
 本県では、これまでも民間活力導入指針に基づき、民間活力の導入にあたっては、サービスの質や量、コストなどについて、可能な限り客観的データに基づき事前検証を行うこと、民間委託等の実施後の効果についても定期的に検討を行い、必要に応じて有効性や執行方法について見直しを行うこと等に留意して進めていくこととし、サービスの水準を確保しながら、民間活力の導入に取り組んできました。
 今後とも、指定管理者制度を含め民間活力の活用にあたっては、こうした考え方に基づいて、サービスの水準確保に努めてまいります。

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