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県議会での取り組み2003年6月議会>かわの幸司県議の文書質問と回答
県議会での取り組み


2003年6月27日

かわの幸司県議の文書質問と回答

知事の県政に対する基本姿勢について

かわの県議
 神奈川県を含む南関東地域の完全失業率が5.4%、負債1000万円以上の県内企業倒産が過去最高の件数、生活保護世帯や私学授業料滞納者の増加、県立高校の授業料免除者の急増など県民の暮らしは大変厳しい事態となっています。知事は、所信表明の中で、三つの基本方針をもって県政運営にあたるとし、その第一に「県民本位の県政」をつくり「常に県民の目線にたって、県民の求めているものをしっかりと実行に移していくこと」としています。また、知事は5月1日の記者会見で「私のポリシーは地方政治は県民の福祉の向上、県の発展のためにどうあるべきかを議論すればいい」と述べています。
しかし、県は今年度予算でも重度障害者医療費助成の市町村補助率、民間社会福祉施設運営費補助、特別養護老人ホーム整備費などの削減を進めてきました。また、いじめ、不登校など子どもを取り巻く状況が厳しくなっている中で、全国では29の道県で30人学級を含めた少人数学級が進められているのに、県の取り組みはきわめて消極的です。
 こうした県政をあらため、「県民の目線に立ち」、小児医療通院助成制度の就学前までの無料化、30人学級の実現、私学助成の拡充に直ちに取り組むとともに、福祉、教育、くらし優先の県政を進めるべきと考えますが知事の見解を伺います。

回 答
 今後の県政運営に当たっては、所信表明の三つの基本方針においても申し上げたように、常に県民の目線に立って県民が求めているものをしっかりと実効に移していく「県民本位の県政」を心がけてまいりたいと考えております。

かわの県議
 知事は「マニフェスト」の中で「公共事業の削減は入札制度の抜本改革によって進める」としています。しかし、公共事業については、まずその必要性、緊急性などを事業別に十分吟味した上での対応が求められています。
ツインシティ整備計画は、新幹線新駅を前提とした計画で出発したが、前知事も「新幹線新駅はJR東海が決めることでいつになるかわからない」と議会答弁しているように、その設置についてはいまだに見通しが立っていないものです。しかも、新橋設置に300億円、新駅設置に250億円、地域開発にさらに多くの費用がかかるとされています。また、選挙後、大和市長から改めて「ツインシティ計画の見直し」の声が出されています。
また、県は「みち未来計画」で23本の高速道路、自動車専用道路整備の計画を立て、現在、9つの路線の整備を総事業費・3兆6184億円で日本道路公団などとともに進め多大な財政負担をしています。また、プール制の第三京浜、横浜新道、横横、横横金沢支線を一つの路線としますと、現在、県内には道路公団の高速道路、一般有料道路が9路線ありますが、企業方式による収支で見ると、採算上問題がないのは東名高速と中央高速だけで、残りの7路線のうち、5路線が赤字、2路線が当初の予定通りの返済ができていない状況となっています。ところが県は「道路整備は採算だけで考えるべきではない」として積極的に推進してきました。
 県財政の深刻な実態からも自動車専用道路整備、ツインシティ整備計画、市街地再開発事業などの大型公共事業は見直すべきです。そして、知事の判断に託された200億の県債は、特別養護老人ホームや保育所の建設、県立高校の改修、県営住宅の改修などの生活や福祉密着型の公共投資に活用すべきと考えますが、併せて知事の見解を伺います。

回 答
 公共事業については、事業をめぐる社会経済情勢の変化などの視点から再評価するシステムを平成10年度から導入しております。また、公共投資の内容は、福祉社会を目指したまちづくりや学校整備などの「新たな社会資本整備」に年々シフトしております。
今後の予算編成に当たっても従前どおり、社会経済情勢や県民ニーズ等を踏まえ、的確に計上してまいります。

かわの県議
知事は京浜臨海部におけるカジノ構想を明らかにしました。しかし、もともとカジノは賭博行為として禁止されているものであり、青少年への悪影響、ギャンブル依存症と家庭破壊、暴力団の介入など社会的弊害が広く認められたものです。
 一方、カジノを合法化する動きは、日本プロジェクト産業協会を始め財界の強い要求となっており、石原都知事をはじめ静岡県、宮崎県などで、これに呼応しての動きを強めています。松沢知事はカジノの効能として産業誘致や雇用確保を挙げていますが、県民が強く求めているのは、雇用や中小企業に対する具体的な対策であり、ギャンブルに雇用対策などを求めるのは地方自治体として邪道だと言わなければなりません。東京都が主催する「地方自治体カジノ研究会」へのオブザーバー参加やカジノの推進はやめるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

回 答
京浜臨海部は、産業構造の転換に伴う企業の再構築や工場の移転等により産業活力が著しく低下してきており、その再生に当たっては、従来の製造業の再活性化や高度化、あるいは先端産業の誘致による既存産業の活性化に加えて、サービス産業やエンターテイメントなどを複合的に組み込み、雇用の創出や賑わいのあるまちづくりを進めていく必要があると考えております。
また、京浜臨海部の再生に向けて、先般、川崎市と共同申請を行い、認定された「国際臨空産業・物流特区」においても、羽田空港の再拡張・国際化を契機として、ホテル・コンペンションなど交流施設や外資系オフィス、先端的研究開発拠点などの立地を促進し、また、エアーフロントという特性を生かした居住機能やショッピングセンターなどの商業施設、レストランや娯楽施設などの集積を促進することを位置づけています。
エンターテイメントや娯楽施設などのアミューズメント産業については、様々な可能性が考えられますが、カジノ導入もその一つの方策と考えられますので、「地方自治体カジノ研究会」に参画し、我が国におけるカジノ像や法制度のあり方などについて、他の自治体と共同で研究を始めたところです。

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廃棄物対策と芦名産業廃棄物最終処分場建設について

かわの県議
知事は「マニフェスト」の基本方向の中で、「県民参加のしくみと生活者本位の政策を展開する」とし、所信表明では、「県民との対話を大切に」し「県民との対話を通じて民意をしっかりと把握することが求められています」と述べています。ところが、県がすすめてきた芦名産業廃棄物処分場建設にかかわる住民への係わり方は、こうした知事の基本姿勢とは大きく異なり、住民への十分な説明責任が果たされないまま、強引に工事が着工されたという経過をたどっています。
 芦名産業廃棄物処分場建設についての住民全体に対する説明は、98年以降のアセス手続きの際に行われましたが、アセス評価書作成後はほとんど行なわれませんでした。そして、芦名町内をはじめ地域住民の建設反対の声があったのに、2001年10月、県は「大方の理解を得た」として横須賀市に建設申請を提出しました。
 しかし、その直後の11月5日に開催された芦名町内会臨時総会で、町民は産廃場建設前提の対策協議会設置と産廃場建設反対決議を圧倒的多数であげました。そして、これ以降、芦名町内会では、この決議を覆す意志確認はされていないのです。
 また、県は芦名町内会役員などを対象に飲食の提供と贈答を繰り返し行ってきました。このもてなしは、県行政の中で芦名産廃場建設の事業だけが行ってきたものですが、全部で12回あり、そのうち6回は県が横須賀市に建設許可を求め、市も県に住民の合意を求めていた2001年度に集中しています。このような中で、県は芦名町内会役員と産廃場建設に関する協定を結び、事後報告として町民に協定書が回覧され、工事の入札が行われてきました。11月5日の芦名町内会総会決議を無視し、町内会役員などへの飲食と贈答のもてなしをしながら事業を進めている芦名産業廃棄物最終処分場建設について、周辺住民との合意がされたと考えているのか知事の見解を伺います。また、県として地域住民全体に対し十分な説明をすると共に、住民合意の意思を確認する何らかの取り組みを行なうべきと考えますが、併せて知事の見解を伺います。

回 答
産業廃棄物最終処分場の建設に当たっては、事業を円滑に進めるため、地域社会に可能な限りご理解をいただく必要があることから、様々な取り組みを進めてきたところです。
地域関係団体への事業説明については、環境アセスメントの手続きを開始する前までに45回行ったほか、アセス手続き中においても、条例に基づく住民説明会はもとより、関係団体への事業説明、現地説明、さらには施設見学会等を55回実施し、環境保全の観点から様々なご意見をいただきました。
アセス手続きを経た後には、建設工事に伴って影響を与えることとなる地域を代表する唯一の公共団体である町内会の方々と、特に丹念に24回の話し合いを進めました。
そして、平成14年8月には「産業廃棄物最終処分場の建設、運営管理等に関する協定書」を、芦名町内会と締結させていただきました。
そうした経緯からしても、住民の皆様におかれては、大方ご理解が得られたものと考えております。
今後とも、工事を進めるに当たっては、長期間にわたり様々な工事がありますので、さらに地元の方々に十分な説明を行い、ご理解、ご協力のもと、事業の円滑な推進に努めてまいります。

かわの県議
廃棄物処理法の第3条では、「事業者はその事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」とし、同法第10条では、産業廃棄物処理について、事業者が自ら処理しなければならないとした上で、都道府県として「広域的に処理することが適当であると認める産業廃棄物の処理をできる」と定めています。また、今年5月に国が出した「廃棄物の減量その他その適切な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針」では、都道府県の役割は、区域内における産業廃棄物の排出抑制及び適正な循環的利用の促進、事業者に対する適正処分の確保に必要な指導監督、必要な場合、排出者責任のもと、産業廃棄物処理施設の整備も検討となっています。いずれも排出者責任を明確にしています。
この芦名産業廃棄物建設計画地は、県の地域環境評価書でA1ランクの優良緑地として評価され、首都圏近郊緑地保全区域と都市計画法の風致地区の二重の網がかかっているために、民間事業者が開発の手がつけられない地域です。しかも、計画地域には、活動度A級の活断層である北武断層などの多くの断層が走っているために特別な安全対策が求められ、地すべり対策、貴重種の保存等、その地理的条件から建設コストも増大する上に、県は市の計画道路まで整備しようとしています。しかも、県が運営を行う最終処分場の採算性の検証を行っていないのですから、とても、知事が強調する民間視点での効率性や採算性も重視した事業とは言えません。
 現在、建設工事は、芦名の入り口のみどりを削っただけとなっており、知事の決断で緑と良好な里山を保全することは可能です。排出者責任を明確にしている廃棄物処理法などの基本的考え方からも、また、総額270億円の事業費で、県財政に大きな負担を強いることからも、芦名産業廃棄物最終処分場の建設は、一時工事を中止し、再検討すべきと考えますが知事の見解を伺います。

回 答
本県では、循環型社会の実現を目指して、廃棄物の発生抑制、再使用、再生利用の取組みを進めているところですが、それでもなお、どうしても最終処分しなければならない廃棄物が生じてしまうことから、これを適正に処理する必要があります。
また、都市化の進展に伴う県土の県土の高度利用化や、施設の安全性に対する住民の皆様の不安感から、民間事業者による新たな最終処分場の設置が進まず、処分場が極端に不足しており、このことが不法投棄等の不適正処理を引き起こすという悪循環を招いているのが実態です。
一方、県外自治体も廃棄物の搬入規制を強化していることから、このまま放置すると県内の不法投棄がさらに増加する恐れがあるだけでなく、県内産業に深刻な影響を与える恐れもあり、最終処分場の確保は、一刻の猶予もならない緊急な課題となっております。
そこで、逼迫した最終処分場の現状に対処するため、公共関与により産業廃棄物最終処分場を建設し、きめ細かな自然環境にも配慮した安全性のモデルとして、民間施設の設置促進と廃棄物の適正処理を図っていくことは、快適で安全な県民生活と活力ある産業活動を維持するため、是非とも必要であると考えております。
また、本事業では、地域振興となる都市計画道路坂本芦名線の建設も予定しており、いずれも緊急度が高く、一日も早い管制を目指すべき事業であると考えております。

かわの県議
芦名産廃場建設計画は、94年の土地利用調整委員会から計画立案が開始されました。当時は「神奈川県内から発生する産業廃棄物の量及び処分量は長期的に見た場合増加傾向にあると予測」し、民間の安全性のモデルとして、また、焼却灰を中心とした産業廃棄物処理の緊急補完的役割として最終処分場の建設が必要とされました。
 ところが、産業廃棄物の排出量の推移は、87年2299万d 93年2040万d、98年1845万dと減少傾向をたどっています。そして、最終処分量も87年360万dから99年217万dに減少しており、更に県の廃棄物計画では、2015年には43万dにするとしています。さらに、2000年には、循環型社会形成推進法の成立で、産業廃棄物の再生利用の強化が図られるなど産業廃棄物をめぐる情勢が大きく変化してきています。
 県廃棄物処理計画に基づく最終処分量の大幅減少の目標を達成すれば、芦名産廃場建設の必要性の見直しは避けて通れないものです。また、県が横須賀市に提出した芦名産廃場建設申請書では、建設理由のひとつである緊急補完的処分場という位置づけがなくなりましたが、このことは、県が自ら建設の必要性の根拠を崩したことを示しています。
県は芦名産廃場建設を強引に進めるのではなく、「廃棄物の減量その他その適切な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針」に基づき区域内における産業廃棄物の排出抑制及び適正な循環的利用の促進、事業者に対する適正処理に必要な指導と監督などを優先的に行なうべきと考えますが、知事の見解を伺います

回 答
神奈川県廃棄物処理計画の策定に当たり、産業廃棄物の排出量や、最終処分量等の将来推計を行ったところ、最終処分量は、平成10年度の217万dから、平成27年度には293万dと、大幅に増加するという結果になりました。
このような状況に対応するため、同計画では、今後取り得る政策手段や、事業者の主体的取組み、さらには、再生利用や減量化に向けた技術開発等を前提に、最終処分量の大幅な削減を図ることにしておりますが、それでもなお、最終的に処分しなければならない廃棄物の量は、平成27年度で43万dと見込んでおります。
このように、発生抑制、再使用、再生利用の取組みを前提としてもなお、相当量の最終処分量が見込まれること、また、民間事業者による新たな最終処分場の設置が進まず、処分場が極端に不足していることから、産業廃棄物最終処分場の建設は、不可欠であると考えております。

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住民基本台帳ネットワークについて

かわの県議
今国会で成立した個人情報保護法では、報道機関、著述者などの事業者は、個人情報の「利用目的の制限」や「適正な取得」の義務付けから除外されましたが、これらの事業者が取り扱う個人情報が報道目的なのか、著述目的なのかを判断するのは主務大臣とされ、言論、表現の自由が規制される恐れのあるものとなりました。
 また、思想、信条など個人の名誉、信用、秘密にかかわるセンシティブ情報収集の原則禁止規定が欠落し、自分の情報の取りあつかいについて本人が関与し選択するという自己コントロール権が明記されていないため、憲法上の権利であるプライバシー保護を中心とした個人の権利を守る保障が確保されませんでした。
 そして、個人情報を一番大量に保有しているのが行政機関ですが、審議の中で、防衛庁が自衛官募集のために住民基本台帳の趣旨を踏みにじり自治体から四情報以外の本籍や親の職業などの個人情報を提供させていたことも明らかになりました。しかし、こうした問題も解明されず、与党は野党が提案した修正にも応じず成立を強行しました。 
 知事は5月1日の記者会見で、個人情報保護法案が与党の原案通りに衆議院を通過したことに対して「残念です」と答えていますが、、知事は今回成立した個人情報保護法について、どこに問題があると考えているのか見解を伺います。また、知事は同じ記者会見で「住基ネットの問題は、個人情報保護法が通れば事足りるのではなく、運営上のセキュリティに様々な問題を抱えていると考えている」ことを表明されています。知事は、住民基本台帳ネットワークシステムはどんな問題があると考えているのか見解を伺います。

回 答
この度、国会でいわゆる「個人情報保護関連5法」が成立したことは、社会全体で個人情報を保護していく観点から意義のあることと考えております。
しかしながら、この法案に関し、いくつかの課題があり、それらについて付帯決議が行われていることから、引き続き推移を注意深く見守ってまいりたいと考えております。
個人保護法等は成立しましたが、特に情報通信技術が日々進展している中で、制度面などとともに、特にシステム面から住基ネットの安全性すなわちセキュリティを向上させていくことは、絶えず念頭に置かなければならない課題と考えております。
こうしたことから、セキュリティの一層の向上を図り、県民の皆様に一層ご信頼いただくシステムとするため、市町村長のご理解を求めながら、現在、市町村における実態調査を実施しているところであります。

かわの県議
知事は住基ネットに関する市町村への実態調査を行う意向を示し、調査研究するメンバーの発表にあたって、「相当な知識をもった人でないと、問題点をあぶり出すような質問書を作るのは難しいと思って、知識のある人から人選した」と述べました。わが党は、その調査姿勢について大いに評価するものです。
 長野県の「本人確認情報保護審議会」では、県民の個人情報保護に適切な対策を立てるために住基ネットの実態を知るための調査を行いました。まず、市町村の率直な意見を引き出すために、審議会自らが調査すること、自治体の回答は直接委員にファクスしてもらい匿名性を守り忌憚のない意見を出せるようにすること、仕組みや管理運営について最も詳しい担当職員から直接聞き取り調査を行ったということでした。
県の調査にあたっては、まず、住基ネットを稼動させても、県民の個人情報が保護されるものであるかという視点を持ってあたること、また、そのためにも現場の実態をつかんでいる市町村の担当職員への調査を行うこと、そして、国がすすめている政策に対して市町村から率直な意見が出せるように匿名性を担保すること、県民に対して十分な情報を提供し、県民の意見を聞くことなどを行うべきと考えますが、知事の見解を伺います。

回 答
この調査の実施に当たっては、市町村長に調査の趣旨等をご理解いただきながら、進めさせていただいており、知事から市町村長に対して依頼する形で実施しております。
調査項目は、団体としてご回答いただく設問がほとんどですが、一部に担当者のご意見等を伺う設問もあります。
調査の結果に関しては、セキュリティに支障のない範囲で、内容を公表してまいりたいと考えております。

かわの県議
長野県の「本人確認情報保護審議会」の調査において、住基ネットについては、「自治体の負担が大きい割にメリットが少ない」「本人確認情報の漏洩など心配」という声が多く出され、99%の自治体が仕様書の作成を外部業者に頼っていたことも明らかとなっています。
 また、住基ネットとインターネットが物理的に接続されていること、外部委託業者から庁内LANに常時接続可能などセキュリティ以前の問題も多く、更にどのようなセキュリティ装置を設置しても解決しないセキュリティレベルの限界があるとし、このことは長野県に限った問題ではないことも明らかにしています。そして、外部依存度が高いため、とりあえずの安全な環境を構築するための最低限の具体的費用として、長野県全体で5年間で総額80億円強と計算できるとしています。
 住基ネットは市町村の自治事務であることから国は管理責任の主体ではありません。管理運用費用も、管理運用上のミスから誰かに損害を与えた場合の国家賠償法に基づく責任を負うのも市町村です。市町村は自ら望んでいない住基ネットの管理運用について最も重い責任を負わされるのです。また、住民のプライバシー保護に不安が付きまとい夜も眠れないという自治体職員が出ているということも公表されました。
住基ネットにより史上初めて全国民に共通番号がつけられたことに対して国民合意がなされていません。自治大臣が認可した全国ただ一つの指定情報処理機関にオンラインによって本人確認情報が集中することは、21世紀にめざす分権型ではなく情報の一元化となり、情報流出・漏洩の危険が極めて高いものです。
 これから実施する調査の中で、個人情報保護が十分には行われないということが明らかになった場合は、これまで知事も明言されていたように、国に対しては住基ネットの廃止を含む制度の見直しを求めるとともに、住基ネットからの離脱もふくめて、住民の個人情報保護を最優先に考えた必要な措置を取るべきと考えますが知事の見解を伺います。

回 答
市町村実態調査の結果、セキュリティに関するもので、制度的な見直しが必要な課題等が寄せられた場合には、その対応等を検討し、国へ制度の改善を要望してまいりたいと考えております。
また、県自らが、セキュリティの向上のため、県内で取り組むことが可能な課題については、市町村と連携しながら、例えば日常点検チェックリストのように市町村において独自にセキュリティ対策の充実強化が図れるような取組みを進めてまいりたいと考えております。

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同和対策特別融資の不正問題について

かわの県議
県が同和対策の一環として行っている同和対策特別融資は、県が指定する3団体を通して融資が申請され、申請されれば県が保証協会をあっせんし、金融機関から2500万円を上限に融資される制度で、2000年度14件1億9600万円が、2001年度は22件2億8100万円、2002年度28件4億6700万円と急激に増加しています。
 わが党は、この同和融資に関連して、県指定の3団体のうち、全日本同和会から申請された同和対策特別融資に不正疑惑があることを指摘し、2002年12月定例会の商工労働常任委員会や2003年2月定例会の討論などで徹底調査を求めてきました。その後、虚偽申請などを理由に2件の申請にかかわった4人が逮捕され、法定限度額以上の7%の手数料をとっていたとして全日本同和会の会長・事務局長も逮捕されました。
 今回、不正が明らかになったのは2件分ですが、いずれも全日本同和会から申請されたものです。そもそも、同和融資の申請は、全日本同和会からの分が、2001年度95.7%、2002年度93.6%(いずれも金額ベース)と異常に突出し、他の指定団体の幹部は「融資の相談は年間数十件あるものの、昨年条件をクリアできたのは1件だけ」「うちが推薦できないと判断して断った業者が、同和会の推薦で融資された」などと語っています。
 こうしたことからも事件として摘発された2件だけでなく、全日本同和会から申請された融資については全て徹底調査すべきです。少なくとも融資額が急増した2001年度と2002年度は徹底調査し、調査内容を公表すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

回 答
全日本同和会神奈川県連合会が推薦した融資案件については、引き続き、県警の方で捜査が進められております。県警の捜査の状況をみながら、県としても必要な実情把握を行うなど、適切な対応に努めてまいりたいと考えております。

かわの県議
同時に、団体からの推薦をフリーパスで認めていた県の責任も明らかです。同和対策特別融資は、3団体から申請されれば、県による現地確認などの審査は行われず、事実上フリーパスで許可されてきました。県と指定団体との「信頼関係」が裏切られた格好ですが、実際には、他の指定団体からは、公的な審査機関を求める声があったにもかかわらず、県が、そうした声に耳を傾けてこなかったものです。本年度から県職員による現場調査への立会いを行うとしていますが、なぜ今までやられてこなかったのか、疑問の声が聞こえてくるのも当然です。
 また、他の融資制度に比べても、返済されずに県保証協会が代位弁済している割合が高いとの指摘があるにもかかわらず、調査さえしようとしていません。
 なぜ、今回の問題がおきたのか、県の指導のどこに問題があったのか、県と全日本同和会との関係を徹底的に調査し、結果を公表すべきと考えますが、知事の見解を伺います。
 また、県内での同和地域との生活格差は事実上なくなっているなかで、同和対策特別融資は廃止し、一般融資に移行するべきと考えますが、併せて知事の見解を伺います。

回 答
申込みを受けた団体は、事業内容の審査、申込者の確認を行うとともに、経営指導員は、現地確認等実態調査を行うことになっており、これらが誠実に履行されなかったことは誠に遺憾であると考えております。
同和対策特別融資の今後の扱いについては、今年度県の同和対策事業全体を見直すこととなっており、この中で、存廃を含め、必要な見直しを行ってまいりたいと考えております。

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基地・平和問題について

かわの県議
今年2月6日以降、日米合同委員会施設調整部会で、横浜市内の4つの米軍基地の返還及び一部返還について具体的に協議されてきました。こうした基地の整理・縮小は、基地県・神奈川の県民にとって歓迎すべきものですが、一部の基地について代替の施設が求められており、6月7日付けの一部報道によれば、根岸住宅地区の代替の住宅建設候補地として、池子住宅地区及び海軍補助施設の横浜市部分が浮上しているとしています。
 米航空母艦が横須賀を母港化して、今年の10月で30年を迎えようとしています。政府は当初、空母の母港化によって乗組員家族の1000名程度が横須賀市及びその周辺に居住するだけで、そのための新たな施設を要するものではないとしていました。
 ところが、その後、米軍からの住宅建設の要望が強まり、逗子市の池子弾薬庫跡地が建設予定地とされ、逗子市民は9度にわたる市議会議員選挙や市長選挙などで、住宅建設を拒否し続けてきました。そうした中で、1994年11月に国・県・市の三者で33項目にわたる諸条件を含む5項目の合意を取り交わし、米軍住宅建設を受け入れることとなりました。この合意の中で「施設・区域内の緑地の現況保全に配慮」し、「建設戸数の限度を遵守する」などとし、池子の施設・区域内のいかなる場所にも家族住宅の追加建設は事実上ないものとしています。
 こうした経過を踏まえ、逗子市は、今回の池子住宅建設に対し、市長・市議会・返還促進市民協議会が一体となって「断固反対」の意思を表明し、関係機関等に要請を行っています。
94年合意の当事者である神奈川県として、また、基地の存在を「県民生活の安全や平穏、利便性を妨げ」てきたので、「米軍基地の整理縮小をすすめる」と「マニフェスト」で掲げている知事として、今度の池子住宅建設に反対し、返還協議が進められている4施設は無条件で全面返還を求めるべきと考えますが、知事の見解を伺います。

回 答
米軍基地の整理・縮小・返還については、本年2月から、日米合同委員会の施設特別委員会の下に設置れた施設調整部会において、神奈川県内の在日米軍施設の整理等について協議が進められております。しかし、現在、国から具体的な協議内容について情報提供を受けておりませんので、引き続き情報収集に努めてまいります。

かわの県議
知事は「マニフェスト」で、「厚木基地におけるNLPの廃止・移転を求める」としていますが、「マニフェスト」でも明らかにしているように、苦情件数全体に占めるNLP時の苦情件数はわずか0.1 %にすぎません。しかし、逆にNLP以外の爆音に対する苦情が急増しているのですから、NLPを廃止しても爆音被害は解消できません。
 また、移転をしても、神奈川県民の苦しみを他の住民に押しつけるだけで解決にはなりません。爆音の原因が空母の艦載機であることは明白であり、このことは県も認めているところです。
知事は、爆音の原因であり、住宅問題の原因ともなっている空母の母港化撤回を米軍と国に求めるべきと考えますが、見解を伺います。

回 答
米空母のいわゆる横須賀母港については、基本的には、日米安全保障条約により国が安全保障を維持するという、固有の責務・役割の問題であると認識しておりますので、県として申し上げる立場にはありません。
騒音被害の解消については、様々な機会を通じて要望してまいります。

かわの県議
米海軍は、2008米会計年度中に横須賀を母港にしている空母キティホークを退役させる計画を明らかにしています。 その時点で米海軍のほとんどの空母が原子力推進となるため、 母港化を続ける限りは原子力空母が母港化することは避けられず、その可能性が米軍関係文書(2002年6月の米海軍戦略計画指針)にも記述されています。横須賀が原子力空母の母港になれば、 原子炉事故に対する県民の不安はもちろん、 推力の増強された新たな艦載機による爆音被害の増加は必至です。また原子力空母は、乗組員数が現在のキティホークと比べて約600人以上も多く、既に米軍住宅建設問題が浮上しています。
大和市長が表明しているように、原子力空母の配備には先制的に反対を表明すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

回 答
原子力空母の横須賀配備について、国からの情報では、「政府として、空母キティホークの退役後について米側が何らかの決定をしたことは承知していないし、空母キティホークの後継艦について米側と具体的に協議を行ったこともない」とのことであり、今後とも情報収集に努めてまいります。

かわの県議
今国会で成立した「有事関連3法」は、武力攻撃事態が予測される段階から罰則つきで国民の協力を強制し、さらにアメリカが海外で起こす戦争への協力に道を開くものであり、決して日本への武力攻撃だけを想定したものではありません。また、県など地方自治体や指定公共機関にも協力を押しつけるものとなるため、多くの首長も懸念の声をあげているところです。3法の成立によって、今後具体化される国民保護法制や米軍支援法制、自衛隊の行動の円滑化に関する法制等では、ライフラインの軍事優先、体育館や公民館など避難地の確保や収容施設・医療施設の確保、医者の派遣など、県民生活に直接かかわる事態が想定されます。
 例えば医療施設の確保指示にもとづいて県立病院等の病床確保を迫られることが想定できますが、知事はその場合、県民の医療より優先して国の指示に従って協力するのでしょうか。このような協力は住民の福祉の増進という地方自治体の責務と矛盾するものであることが明らかであり、有事3法の具体化のための法制定に反対すべきと考えますが、併せて知事の見解を伺います。

回 答
有事関連3法の成立後、政府においては、新たに設置した「国民保護法制整備本部」のもとで法案の具体化に向けた検討作業が既に開始され、今後、都道府県知事の意見聴取も行われる予定と聞いておりますので、県といたしましては、県民の安全確保の観点から、こうした機会を捉え、地方自治体の実態を踏まえた意見の反映に努めてまいりたいと考えております。

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