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県議会での取り組み2002年12月議会>みわ智恵美県議の議案・請願に対する反対討論
県議会での取り組み

2002年12月定例会(12月19日)

みわ智恵美県議の議案・請願に対する反対討論

わたくしは日本共産党県議団を代表して、定県第97号議案、外5議案、並びに請願第88号外10の請願に対する所管常任委員会の審査結果に反対する討論を行います。

不況の時だからこそ授業料、入学料の減額を−保健福祉大

 まず、定県第97号議案 県立保健福祉大学条例についてです。
 県として、将来の保健・福祉・医療にかかわる人材を育成する公立大学を設立することは大変有意義なことであり、賛同するものです。しかし、学ぶための条件としての授業料、入学金については、未曾有宇野不況の中で学費が払えず、余儀なく退学する子供たちの増加等、県民の状況を十分考慮して決定すべきです。いま、県立高校における授業料免除者数でみたとき、96年は生徒全体の1.48%でしたが、2001年は3.32%と2倍以上にふえています。
 そのような中、県は国立大学に準じて授業料などを決めていますが、国立大学の授業料は1971年、1万2000円でしたが、2年おきに値上げされ、2001春までの30年間で何と41倍にもはね上がっています。この間の消費者物価の引き上げ幅は2倍ですし、国民の給与所得の伸びと比較しても余りにもかけ離れた伸び率で、高額と言わざるを得ません。減免制度は設けられていますが、県独自に設定できるはずの県立大学の授業料は、大幅に引き上げられた国立大学と同額とするのではなく、軽減を図るべきです。
 また、入学金については、県外からの入学者、及び、県内でも遠隔地の学生にとっては、入学当初はアパートの敷金・家賃、生活用品の購入等、負担は莫大です。ですから、入学金についても、できるだけ軽減することが求められています。県内の公立大学で入学金を比較すると、横浜市立大学が市民向けには国立大の半額に、横浜国立大学は県民も県外者も28万2000円です。ところが、県立保健福祉大学のみが、県民には国立大学と同額で減額がなく、県外者は56万800円と国立大学の倍ということになります。不況が家計を直撃している時期だからこそ、授業料及び入学料の額についてはもっと減額するべきです。よって、定県第97号には反対いたします。

湘南老人ホームの民間委託に反対

 次に、定県第104号議案は、県立湘南老人ホームを県社会福祉事業団に民間委託する議案です。
 この委託で人件費分が県立と比べて17%カットされることが強調されたことでは、利用者に対するサービス向上という点での議論を抜きにして、経費削減をするためだけの委託ということがより鮮明になっています。介護保険はまだスタートしたばかりで、重度痴呆高齢者に対する適切な介護等は、まだまだ技術が確立しているわけではありません。低所得者への配慮を行い、民間の規範となるべき研究や研修が求められており、利用者のさまざまなニーズに応じた介護を確立し、その技術や考え方などを広げていくという県立としての役割は、まだ緒についてばかりです。湘南老人ホームについては山積みとなっているこれらの役割を果たすためにも、県立、県営を維持すべきであり、経費削減のみを目的とした民間委託を進めるための定県第104号議案には反対です。

判決を真摯に受け止め控訴取り下げを

 県報第3号は、取調中の男性容疑者がけん銃で死亡したとされる事件の民事訴訟で出された横浜地裁の判決内容について、被告である県が、警察官の職務に関して事実を誤認したものとして控訴しているものです
 判決文には、県が主張していた男性容疑者の自殺については、容疑者によるけん銃に銃弾が装てんされるまでに経過は、それ自体矛盾が多すぎて到底採用することができないという以上に、いわば荒唐無稽に近いと否定しています。また、弾丸は男性の左胸に上方45度からの角度で斜めに入っており、自殺をしようと考えるものにとってはいかにも不自然きわまりない、まずは、あり得ない位置・体勢で発射されていると述べていますし、自分で撃ったとすれば、男性の左手にやけどなどが残ることになるのに、その痕跡を検査していないことも挙げて、自殺とは認められない、または可能性は極めて低いとしています。実況検分調書に添付されている写真については、整然としすぎていて、直前に起きた驚天動地の様子はみじんも認められないとし、痕跡を消し証拠に手を加えたとしています。
 そして本件事故は、被疑者の取調中、巡査部長の重過失による被疑者に対するけん銃の発射による死亡事故と認めるのが相当であるとしています。これらの内容から、県に国家賠償法に基づく損害賠償義務があるとしたこの横浜地裁判決は納得できるものであり、県はこの判決を真摯に受け止め、控訴を取り下げるべきです。

医療費3割負担反対の請願は採択すべき

 次に、請願第88号の将来とも安定した医療改革制度を求める請願についてです。
 これは、患者の窓口負担を2割から3割への引き上げ、高額療養費の自己負担減度額引き上げなどを行わず、将来とも安定した勤労者が不安のない医療提供サービスの確立を求めた請願です。
 今年10月8日、県医師会は定例総会で、県民の医療に責任をもつ医師会の立場から、「今やなにより尊い国民の生命と健康が経済活動という名目で犠牲となり、我が国の冠たる国民皆保険制度は、正に、゛風前のともしび゛といっても過言でない」として、「不況のもとで、国民生活を脅かす健康保険本人3割負担導入と高齢者負担増に断固反対する。」という内容を含む決議を採択しました。
 健康保険法が改悪された現在でも、県医師会が決議をあげざるを得ない実態そのものが示すように、深刻な不況の中で、国の医療費削減を目的としたの患者の負担増は、県民の願いに逆行するものです。安心・信頼・質の高い医療を求めるの県民の願いにこたえるためにも、この請願は採択すべきです。

私学助成、老朽校舎改修、高校統廃合見直し、学費補助など教育の充実を

 また、請願第103号から第108号−1と2までの、教育、子育てにかかわる請願についてです。
 長引く不況の中、失業率が5.5%、失業者数は361万人を超え、過去最悪の状態です。
 神奈川県私学教職員組合連合が今年10月におこなった学費滞納調査によると、私立高校で3カ月以上の学費滞納者が昨年よりふえ、3クラスに1人、1校あたり平均9人となったことを明らかにしています。また、経済的な理由で修学旅行に参加できなかった生徒も昨年よりふえていますし、経済的理由で中退せざるを得ない子供もいるという実態も報告されています。
 こんな中で、2002年度の神奈川県の私立高校の初年度納付金は82万919円と全国一高くなりました。公立高校の7倍です。子育て中のみなさんの悲鳴が聞こえてきます。神奈川県の私立高校生1人あたりの経常費補助が、1989年の全国7位から、2002年度は45位となっています。神奈川県の教育は私学が大きな役割を担っています。私学助成の拡充と、県が創設した家計急変のときに利用する生徒学費緊急支援補助制度の改善が緊急の課題です。
 また、全国各地では1クラスを少人数学級にして、一人一人の発達と成長を確かなものにし、人格の完成を目指して行き届いた教育をとの動きが大きくなっています。県としても計画的に1クラス30人以下学級を目指して、少人数学級への道に足を踏み出し、県政の将来を担う子供たちの成長発達を保障する教育の充実を進めるべきです。
 今年の入試の混乱は、深刻な経済状況と雇用不安の中で、公立志向が高まっているときに県立高校の統廃合を強行し、全日制の募集定員を削減する中で起きました。進学も就職も決まらないで中学校を卒業していく子供を、かつてない規模で増大させました。高校で学びたいと願う子供たちが進学できるように、これ以上の県立高校の削減は進めるべきではありません。
 県立養護学校の老朽化と、入学者の増大による大規模化の問題も深刻です。大規模化で教室が不足し、特別教室をなくしたり、定数を超過した学級をつくらなければならないところまできています。子供たちが落ち着いて学ぶ環境が阻害されてきています。老朽化では、雨漏りする校舎もあり、雪の日には雪に、雨の日には雨にさらされて、吹きっさらしの渡り廊下を通らなければ小学部の生徒がトイレに行けないような実態の学校もあり、施設整備、大規模改修は早急に行わなければなりません。
 また、すべての学校で障害を持つ子供に適切な支援ができるように、施設整備の改善と教職員の配置をするべきです。私学助成の拡充、30人学級など少人数学級の実施などを求める、すべての子供たちに行き届いた教育を進める学校をつくるためにと集められた署名は100万を超えました。いまや確固たる県民世論です。未来を担う子供たちが安心して学べるように、温かい予算で、よりよい教育環境をつくることが大切ではないでしょうか。
 県議会がこうした県民の願いに応え、請願103号、105号−1と2、106号−1と2、107号−1と2、108号−1と2については、予算編成にもかかわる問題ですから、継続ではなく当12月定例会で採択すべきです。
 以上、主な理由を述べ、定県第97号、101号、102号、104号、106号、県報第3号の各議案と、請願第88号、103号、104号、105号−1と2、106号−1と2、107号−1と2、108号−1と2の各請願についての所管常任委員会の審査結果に反対する討論を終わります。