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2002年12月定例会(12月10日)
13年度公営企業決算、病院事業決算に対する
藤谷昌男県議の反対討論
私は、日本共産党県会議員団を代表して、平成13年度神奈川県公営企業決算及び同年神奈川県病院事業決算の認定に反対の討論を行います。
稼働テスト分も含めた1日最大給水量は間違い
最初に、水道事業についてであります。 日本共産党県議団は、総額9,610億円となる宮ヶ瀬ダム建設や相模川水系建設事業が過大な水需要予測のもとに進められてきたことを指摘し、事業の見直しと、むだな投資をやめるよう厳しく求めてきました。
また、私たちが指摘してきたように、2001年度は宮ヶ瀬からの受水が本格化することによって受水費が大幅にひき上がり、 54億9,578万円もふえたため、
県営水道の経営を圧迫するところとなり、 25億3,699万円もの純損失を計上することとなりました。
1日最大給水量とは、県営水道が、ある1日に利用者である県民が実際に給水した水量、県民が実際に使用した水量とされ、1年間で最も県民が水を利用した日の水量を1日最大給水量としてきました。
そして、このことを前提として議会での論議もなされ、1日最大給水量は将来の水需要予測の基礎的なデータともなり、県営水道の施設整備も、少なくとも1日最大給水量を上回ることが必要とされてきました。
2001年度の1日最大給水量は、7月24日の128万312トンあることが明らかにされましたが、その内訳をみると、寒川浄水場が53万340トン、谷ヶ原浄水場が13万7,140トン、企業団から60万9,520トン、残りは小水源となっております。そして私が、企業団からの18ヶ所の受水地点のうち、吉沢、本郷、葛原、稲荷の4ヶ所だけが異常に増えている点を指摘したことにたいし、24日の当日は稼働テストも同時に行い、稼働テスト分として6万3,000トンふえたことが明らかにされました。
しかし、企業団の稼働テストというのは、浄水場などの施設の能力をテストするものであり、実際に家庭などで使用されなかった分を含めた給水が行われていることになります。
したがって、企業庁が稼働テスト分6万3,000トンを含めて、1日最大給水量は128万トン余りとしているのは、間違いであるといわなければなりません。
厳しい財政事情のもと、相模水系建設事業の残事業は中止を 共産党県議団は、さらに90カ所の配水池の水位の変化をもとに、7月24日に実際に家庭などで使用された水量を試算してみました。それは、90カ所の配水池の23日24時と24日24時の水位を比較し、水位の上がった分の水量は給水量から差し引き、下がった分は給水量に加えることとし、配水池の水量は、水位の変化に配水池の面積を掛けて算出しました。その結果、7月24日に家庭などで使用された水の量は120万6,063トンとなり、企業庁の推計水量とほぼ近い数字となりました。この試算から見ても、配水池に残ったままの7万トンを含め1日最大給水量としてきたことは明らかであり7月24日が1日最大給水量の日の水量とすることは見直すべきであります。
これまで企業庁の資料によれば、県水の1日最大給水量は92年の131万トンが過去最高とされて以降、停滞または減少している実態から見れば、相模水系建設事業の残事業は、厳しい財政事情から考えても、凍結または中止を求めるべきであり、これを推進している公営企業会計には賛成できません。
こども医療センターは特別会計に戻すべき
次は、病院事業会計についてです
こども医療センターは、もともと収益性がなく、重症心身障害児施設、肢体不自由児施設と一体運営するため特別会計としてきた経過があったにもかかわらず、2001年度に病院会計にいれたことは問題です。
さらに、この間、設備改善が行われましたが、地方公営企業法で繰り入れできる一般会計からの補助金は休止され、負担金は削減される中で、内部留保金は、97年の107億円から2001年には31億円と大幅に減少しています。
わが党は、平成13年度の予算委員会等で、こども医療センターについては老朽化が進み、新たな機能強化が求められている精神療育棟の建て替えや、人権問題とも言える肢体不自由児棟の8人部屋などの改善等を求めてきました。しかし、平成13年度には計画さえされないばかりか、病院会計に入ったことで、図書資料費など医業収入に直接結びつかない分野についての予算が削られ、耐用年数が過ぎた医療機器も放置され、病状把握に欠かせないモニターが不足する等、設備、医療関係機器等の更新や補充もされませんでした。
高度専門医療を担う県立病院では最先端医療が求められているにもかかわらず、耐用年数が20年も経過した医療機器が存在し、更新もままならない状態です。こども医療センターを特別会計に戻すとともに、病院会計への一般会計からの補助金の復活と、負担金の大幅な増額をすべきです。
ぎりぎりの看護体制は医療事故を招きかねない
さらに問題なのは、病院機能の中枢を担う看護体制が後退していることです。
年間採用者数と同数の看護師が年度途中で退職してしまう状態の中で、高度専門医療を担う重要なスタッフ確保と安定的な看護体制を維持してきたのは調整要員の採用でした。2001年度は、この採用を廃止して2年目に入りましたが、一昨年の決算特別委員会での答弁では「8回以内におさまるよう努力する」と言いながら、2001年度の看護師の月9回以上の夜勤すら守れない実態となっています。
県は、調整要員の廃止の理由を産休、育休、退職による欠員は臨時任用職員ですぐに補充できるためとしていました。しかし、正規職員の募集には3.5倍の応募があるのに、6カ月雇用の臨時任用職員では、数ヶ月前から探す時間のある産休・育休者分さえ見つからず、2000年度も2001年度も、今年度も欠員が出ています。その上、新規採用した看護師を上回る年度途中での退職者が生じているため、各病院が常に看護師探しに奔走する状態となっています。
さらに、欠員が生じると日勤の看護師を夜勤に回すため、日勤の看護師も少なくなり、業務の密度が増し、患者さんからは「忙しそうで声もかけられない」との声が上がっています。
多くの看護師がまともな仮眠もできずに勤務に入る実態調査結果も出ていますが、2人夜勤ではナースコールの対応に追われ、一晩中まともに休息も取れずに、医療事故を防止するための点検すら十分にできない実態となっています。
厚生労働省は、相次ぐ医療事故を受けて医療安全対策検討会議を持ち、リスクを配慮した人員配置をするよう提言しています。そして、この報告書では、医療過程と医療現場で発生した人身事故、医療事故に相当するアクシデント、そして、誤った医療行為が実施された患者に影響が及ばなかったものと、誤った医療行為前に発見されたものをインシデントと位置付け、この実態を明らかにして対策を取るよう求めています。
県立病院での2001年度のアクシデントは815件、インシデントは9,582件、合計1万397件に上がっています。職員組合の看護実態調査では、全国で多発している医療事故について、自分の身に置き換えて考えると現場の忙しさ、交代勤務による疲労の蓄積が原因としています。このまま休息もまともに取れない夜勤状態で9回以上の夜勤回数を増大させれば、患者さんの命にかかわる重大医療事故を引き起こす要因になると考えます。
医療事故が起きる要因をできるだけ減らすことが重要であり、そのために最低でも、リスクを配慮した人員として、産休、育休者と年度途中退職者分を確実に正規職員で対応するための調整要員の確保と、欠員が生じたら随時採用を行い、看護師を正規職員で確保する体制を復活すべきです。
欠員も埋まらず、ぎりぎりの体制で勤務する看護実態を放置した平成13年度神奈川県病院事業会計には賛成できません。
以上、主な理由を述べ、平成13年度神奈川県公営企業決算及び同年度神奈川県病院事業決算の認定に反対し、私の討論を終わります。
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